サーキットで本領を体験。驚異的な高速域の爽快さ
ヘアピンコーナー出口から右足を踏み込み300Rを加速、ダンロップコーナー手前でしっかりと減速する。それにしても、自分が運転しているのは本当にSUVなのだろうかと思ってしまう。DBX707専用セッティングのエアサスペンションは、クルマの向きが変わる時も、揺り返しのようなボディの余計な動きを感じさせない。
最終セクションは、きつい登りとライン取りの難しいコーナーが連続するが、先導車のアドバイスに従いながら追走していると、この難所もスムーズに抜けてくれる。運転がうまくなったかと、勘違いしてしまうほどだ。
ストレートでは、メーター読み220km/hまで加速したらアクセルペダルをオフ、流してソフトなブレーキングで1コーナーへと入って、また周回がスタートという具合であった。最後の周回では240km/hぐらいまで伸びたが、DBX707にとっては余裕綽々の領域だ。
猛暑の中、エアコンを効かせながらの富士スピードウェイ試乗では、DBX707の快適な超高性能ぶりに終始圧倒される結果となった。(文:Motor Magazine編集部 香高和仁/写真:アストンマーティン ジャパン)
アストンマーティン DBX707主要諸元
●全長×全幅×全高:5039×1998×1680mm
●ホイールベース:3060mm
●車両重量:2310kg
●エンジン:V8 DOHCツインターボ
●総排気量:3982cc
●最高出力:520kW(707ps)/6000rpm
●最大トルク:900Nm/2600-4500rpm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・87L
●WLTPモード燃費:7.0km/L
●タイヤサイズ:前285/40R22、後325/35R22
●車両価格(税込):3290万円