2010年3月のジュネーブオートサロンでワールドプレミアされたクロスオーバー「インプレッサXV」が、2010年6月にインプレッサシリーズの一部改良と同時に日本市場でデビューした。その後、XV、そして現在はクロストレックへと進化しているが、そのデビュー時はどのように評価されていたのだろうか。ここでは登場間もなく行われた国内試乗会の模様を振り返ってみよう。（以下の試乗記は、Motor Magazine 2010年9月号より）
走りを純粋に追求したいならSTIの選択は正解
インプレッサWRX STIの試乗機会もあったのでその印象も報告しておこう。試乗はWRブルーの4ドアモデルだが、こちらは「思っていたとおり」の仕上がりだった。STIらしいガツンとくるパワーと剛性感あるボディ、ドライバーの意思がダイレクトに伝わる操縦性能などは、まさに熟成期を迎えたと言っていい。
今回の改良では、5mmのローダウンや床下に大型のアンダーカバーを装着することで空気抵抗を低減し運動性能を向上させているのがそうした印象に繋がっているのだろう。走りを純粋に追求したいならSTIの選択は正解だろう。
STIは心も身体も元気な時に積極的にハンドルを握りたいクルマ、XVはいつまで運転していてもいいと感じるクルマだった。（文：Motor Magazine 編集部 千葉知充／写真：村西一海）
スバル インプレッサ XV 2.0i AWD 主要諸元
●全長×全幅×全高：4430×1770×1520mm
●ホイールベース：2620mm
●車両重量：1370kg
●エンジン：対4SOHC
●排気量：1994cc
●最高出力：103kW（140ps）／5600rpm
●最大トルク：186Nm（19.0kgm）／4400rpm
●トランスミッション：4速AT
●駆動方式：4WD
●車両価格：214万2000円（2010年当時）
