ゴードン・マレー T.50(GORDON MURRAY T.50:2020〜)
ゴードン・マレーは、1980年代のF1GPではブラバムやマクラーレンのマシンを手がけてワールドチャンピオンの座を獲得させたレーシングカー デザイナーだ。その後、ロードカー デザイナーに転身し、「マクラーレン F1」や「SLR マクラーレン」などのスーパースポーツカーを設計している。
![画像: 2021年10月にグッドウッドでデモ走行を行ったゴードン・マレー T.50。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2023/11/13/c2c98f8772fc927022f01c27d61c38de29071a99_xlarge.jpg)
2021年10月にグッドウッドでデモ走行を行ったゴードン・マレー T.50。
2017年にゴードン・マレー オートモーティブを設立し、2020年に初めて世に送り出したモデルが、この「T.50」となる。車名の「50」は、マレーのキャリアが50年を迎えることと、彼が50番目にデザインしたモデルであることに由来している。マクラーレン F1をオマージュしたといわれるT.50は、サイズもマクラーレン F1とほぼ同じで、スタイリングも、マクラーレン F1を現代風にアレンジしたようなデザインだ。
しかも、マクラーレン F1の特徴だった中央に運転席を、その両脇に少しオフセットして2座席を備える3シーター レイアウトを踏襲している。ドアはディヘドラル式を採用しているのはもちろん、エンジンフードもガルウイング式に開閉する。シャシやボディパネルはフルカーボンファイバー製で、車両重量はわずか986kgに抑えられている。
ミッドシップ搭載されるパワーユニットは、コスワースと共同開発した3.9Lの自然吸気V12 DOHCで、最高出力の663psは11500rpm!で、最大トルクの467Nmは9000rpmで発生するという超高回転指向のエンジンだ。48Vのマイルドハイブリッドシステムも搭載し、トランスミッションはXトラック社製の6速MTを組み合わせる。
また、マレーが1978年にブラバムF1でトライした大型ファンを車体後部に装着して、フロア下の空気を外へ排出し、強力なダウンフォースを発生するシステムも採用している。このシステムには可動式リアウイングも組み合わされ、ダウンフォースを最大50%増加させ、空気抵抗は12.5%削減するという。
T.50は100台の限定生産で、2021年にはグッドウッドでデモ走行も行い、2023年から生産が開始された。車両価格は税別で236万ポンド(発表当時のレートで約3億2500万円!)とされているが、既に完売している。日本からも数台がオーダーされているようだ。
![画像: 車体後部に装着された400mmの大型ファンがフロア下の空気を外へ排出し、強力なダウンフォースを発生する。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2023/11/13/58cfd6eb2cfd2d19bb2c5b25ce4f6d6bb3d3266f_xlarge.jpg)
車体後部に装着された400mmの大型ファンがフロア下の空気を外へ排出し、強力なダウンフォースを発生する。
ゴードン・マレー T.50 主要諸元
●全長×全幅×全高:4352×1850×1164mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:986kg
●エンジン種類:65度V12 DOHC
●総排気量:3994cc
●最高出力:663ps/11500rpm
●最大トルク:467Nm/9000rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・80L
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●タイヤサイズ:前235/35R19、後295/30R20
![画像: amzn.to](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2023/11/13/99ee08eb00d7769256be4422c13fd3a7f9d965db_xlarge.jpg)