電動化を進めるアウディのフラッグシップBEV
アウディの本格的BEV(バッテリー電気自動車)戦略の第1弾として2018年にワールドプレミアされたのが「eトロンSUV」。日本にはクーペSUV版の「eトロン スポーツバック」が2020年に、少し遅れてeトロン SUVも導入された。
今回、マイナーチェンジで車名は「Q8 eトロン(SUV/スポーツバック)」となった。これは、アウディ車では「クワトロ」が4WD車を表すように、「eトロン」がBEVを表す総称となったため。そこでフラッグシップSUVである「Q8」の名も与えられた。
外観では、ブラックマスクのシングルフレームグリルやリアディフューザーのデザイン変更など、顔つきが精悍になった。インテリアは大きく変わってはいないが、アウディらしいスポーティかつラグジュアリーな雰囲気でまとめられている。
前後2基のモーターで4輪を駆動するが、トータルで50 eトロン(SUVのみ)は250kW/664Nmを、55 eトロンでが300kW/664Nmを発生するスペックは従来型と変わらない。だがバッテリー容量の拡大により、一充電の走行距離は50が424km、55が501kmに伸びている。
従来型と乗り比べると、パワフルさに変わりはないが加速の仕方はナチュラルになり、エアサスなどのセッティングも見直され、乗り心地も向上した。アウディ Q8 eトロン、フラッグシップSUVの名を与えられるにふさわしい佇まいとパフォーマンスが魅力的だ。
アウディ Q8スポーツバック eトロン 55クワトロ Sライン 主要諸元
●全長×全幅×全高:4915×1935×1620mm
●ホイールベース:2930mm
●車両重量:2600kg
●モーター:交流同期電動機×2
●最高出力:300kW
●最大トルク:664Nm
●バッテリー総電力量:114kWh
●WLTCモード航続距離:501km
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:255/50R20
●車両価格(税込):1317万円