日本の経済を大きく支えている自動車産業。そんな我らの誇りでもある日本車は2023年も魅力あるクルマを登場させた。今回はスペシャルロードインプレッションとして日本を代表するスポーツセダンの最新モデル「スカイラインNISMO」を紹介する。(Motor Magazine2024年1月号より/文・岡本幸一郎、写真・井上雅行、根本貴正)

伸びやかな吹け上がりを示すNISMO専用のVR30DDTTエンジン

迫力あるルックスにふさわしく、走りもわかりやすく味付けされていて、まずエンジンがインパクト満点だ。2019年のマイナーチェンジで追加されて話題となった400Rのただでさえ強力なVR30DDTTが、NISMOではさらに強化されている。

より瞬発力が増し、排気量を拡大したかのようにトルクが厚くなっていて、高回転域まで伸びやかな吹け上がりを示す。さすがはGT500レース用エンジンに携わった開発者が同じ設備を使ってチューニングしたというだけのことはある。

画像: スカイライン400Rにも搭載されたVR30DDTT型に専用チューニングを施し、15ps/75Nmの出力向上を実現。

スカイライン400Rにも搭載されたVR30DDTT型に専用チューニングを施し、15ps/75Nmの出力向上を実現。

SPORTモード以上を選択すると、より走りのダイレクト感が増す。その痛快な加速を味わいたくて、ワインディングロードでは思わず何度もアクセルペダルを踏み込んでしまったが、たとえ上まで回さずとも、余力ある動力性能は市街地や高速道路でも頼もしい。どこでも気持ち良く走れるフィーリングに仕上がっている。

エキゾースト系に400Rからの変更はないが、もともと迫力あるサウンドに物足りなさを感じることはない。この音と加速のおかげで、いかにも高性能なクルマをドライブしているという感覚をずっと味わうことができるのは、このクルマなればこそだ。必要とあればチタンマフラーも用意される。

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