セダンをはじめとするグローバルスタンダードとして、常に注目を浴びているD/E/Fセグメントにスポットを当てる。「今」の時代を象徴する新機軸が誕生し続けてきたカテゴリーだけに、それぞれのメーカーごとの個性もまた、際立っている。(Motor Magazine2024年2月号より)

気筒数も排気量も関係ない、今の時代を象徴するAMG群

ようやくコロナ禍の呪縛から逃れることが出来るようになり、供給体制の混乱も徐々に落ち着きを取り戻すようになった2023年の自動車業界。

画像: メルセデスAMG C 63 S E パフォーマンス。V8から直4に変わった新型が搭載するエンジンは、2Lのガソリンターボ。そこに6.1kWhの高性能バッテリーを搭載したプラグインハイブリッドだ。12月にはワゴンボディも追加。

メルセデスAMG C 63 S E パフォーマンス。V8から直4に変わった新型が搭載するエンジンは、2Lのガソリンターボ。そこに6.1kWhの高性能バッテリーを搭載したプラグインハイブリッドだ。12月にはワゴンボディも追加。

それでも、人気を博すモデルのパワーユニットはグローバルで決定打がまだ見つからない状況。すなわち一気にBEVへと突っ走るメーカー、改めてハイブリッドシステムを見直すメーカー、さらにはこれが最後のチャンスとばかり純エンジン搭載のハイパフォーマンスモデルを提案するメーカー等々とその「中身」は種々雑多なユニットが混在している状態だ。

さらに、同じメーカー内でもモデルによって採用アイテムが様々であることが、今が黎明期真っただ中であることを印象付ける。たとえば由緒ある「63」の記号が冠された、2023年に上陸したばかりのメルセデスAMGの作品も、その内実は大いにややこしい。

プラグインハイブリッドという、いかにも時代の要請に応えたことが分かりやすく表現されたメカニズムで武装する「SEパフォーマンス」は、システムに組み合わせるエンジンとして伝統的なV8デザインを採用。それは、古くからのAMGファンを納得させるに十分なストーリー性を備えたと紹介できるアイテムだ。

ところが、やはり上陸したての「C63 S Eパフォーマンス」になると、名称上はあたかも前出モデルと血縁関係に富んだ心臓を彷彿とさせながら、実はまったく異なるユニットを搭載するのだ。

やはりプラグイン方式に対応をしたこちらのハイブリッドシステムに組み込まれたエンジンは、「AMGならではのワンマン/ワンエンジン主義に則った初の縦置き4気筒ユニット」と紹介される2Lのターボ付き。

ただし、その軸に一体化された厚さ4cmの電気モーターが予めホイールを加速させることで、その後の排出ガスエネルギーを用いた強力なターボチャージングへとシームレスにバトンタッチさせるという、これまで例のなかった「新兵器」だ。

リアアクスルに搭載するピーク出力150kW のモーターも含めた結果として得られるシステム最高出力と最大トルクは、実に500kW(680ps)と1020Nm という怒涛の数値。すなわち、アウトプットに注目する限りこちらはもはや「気筒数も排気量も関係ない!」とばかり既成のヒエラルキーをぶち壊す、いかにも今という時代を象徴する新しい概念による内容の持ち主なのである。

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