セダンをはじめとするグローバルスタンダードとして、常に注目を浴びているD/E/Fセグメントにスポットを当てる。「今」の時代を象徴する新機軸が誕生し続けてきたカテゴリーだけに、それぞれのメーカーごとの個性もまた、際立っている。(Motor Magazine2024年2月号より)
世界一のスピードで電動化の覇権を目指すアルファロメオ
一方、「2027年にはすべてのモデルをBEV化」と、巨大ステランティスグループの中での電動化急先鋒であることを表明するのが、イタリア生まれのアルファロメオだ。ただし2023年末現在では、ブランニューモデルであるトナーレにマイルドハイブリッドやプラグインハイブリッド仕様を用意する程度にとどまっている。
「世界一のスピードで電動化を目指す」というCEOのコメントも聞かれはするものの、率直なところ現状は「お手並み拝見」という状態になっている。
2023年のこのブランドは、あえて今の時代に再度セダンの存在感をアピールするかのごとく、スポーツセダンである「ジュリア」の「トライローブ」と呼ぶ特徴的なフロントグリルやテールランプ部分のデザインにリファインを施して再度のローンチ。
インテリアでも、フル液晶メーターや12.3インチのデジタルクラスターメーターを新採用するなど、インフォテインメント系をさらに充実させ商品力アップを図っている。
2023年11月には、トップモデル クアドリフォリオに改良版が登場した。通常モデル同様、内外装のアップデートが行われたほか、クアドリフォリオとして初めて「メカニカル・リミテッド・スリップ・ディファレンシャル」を搭載。これによりコーナリング時の左右後輪の回転速度の制御を実現している。