注目ポイント④ マイルドハイブリッドとターボによる痛快な走り
デリカミニには自然吸気エンジンとターボエンジンの2種類のパワートレーンを用意しています。さらに全車マイルドハイブリッド機構を備えています。今回試乗した「T プレミアム」はターボモデルで最高出力64ps、最大トルク100Nmを発生します。そこにモーター最高出力2.7ps、モーター最大トルク40Nmのマイルドハイブリッドを組み合わせているので、非常に力強い走りを実現しています。
特筆すべき点は、アクセルペダルの踏み加減に対するレスポンスの良さです。モーターによる加勢があるためレスポンスに優れているほか、ターボの低回転域から発生する分厚いトルクによってグイッと押される感覚が痛快でした。さらにターボモデルにはパドルシフトが備わっているので、CVTながらシフト制御も楽しむことができます。
また試乗した「T プレミアム」の場合、WLTCモード燃費が19.2km/Lと公表されています。今回の試乗は約200km、男性2名乗車で一般道路と高速道路をそれぞれ5割、そのうち3割程度が渋滞していました。が、それでもメーター内の燃費は15.0km/L前後を常に表示していました。というわけで、ターボモデルであっても実用燃費はそう悪くないと感じました。
どんなニーズにも応える万能さはまさに「デリカ」
2023年に注目を集めたデリカミニ。その魅力はカッコかわいいデザインのみならず、機能性や走行性能も軽自動車のトップランナーであると感じました。
アウトドアユースに長けた装備が充実したデリカミニですが、それは日常使いにおいても重宝するものばかりです。ekスペース譲りの高いユーティリティ性はそのままに、どんなニーズにも応える万能なクルマに仕上がっていました。
現状軽スーパーハイトワゴン市場において、他ブランドの「カスタム」を名乗る勢力たちが市場を牛耳っている感は否めませんが、三菱はそこに新たな選択肢であって「カスタム」には無いタフさや可愛らしさを盛り込んだニューモデルとしてデリカミニを投入しました。それは現在、我々の想像を大きく超えるほど市場で受け入れられています。
三菱らしいカタチの軽自動車、まさにデリカの名前に相応しいクルマは2024年も注目が続きそうだと感じます。