ツーリングカーレースが日本で一番熱かった9年間を1冊にまとめた「グループAレースクロニクル1985-1993 JTC9年間の軌跡(モーターマガジン社/2970円)」が1月31日から発売されている。ここでは、そこからの抜粋を2回にわたりお届けする。

インターTECはボルボ240ターボの圧勝となる

第4戦は、10月13日の「鈴鹿300kmレース」だ。ポールポジションは前戦に続きホンダシビックSi(中嶋/中子)。決勝でも大排気量車に一歩も引かない走りを見せて総合優勝。2位、3位にはトランピオ レビン(AE86)が入り、BМWは4位という結果だった。

画像: 鮮烈な速さを見せたホンダ・シビックSi。無限チューンと中嶋悟/中子修のトップドライバーにより、鈴鹿では総合優勝を果たしている。

鮮烈な速さを見せたホンダ・シビックSi。無限チューンと中嶋悟/中子修のトップドライバーにより、鈴鹿では総合優勝を果たしている。

このように国産ディビジョン1のレビン、シビックvsディビジョン3のBMWという構図で進んでいったJTCの開幕年。迎えた第5戦は国際ツーリングカー耐久レース「インターTEC」で11月10日、富士スピードウェイでの開催となった。

海外からの遠征チームは、ボルボのみだったが、同年のETCでドライバー部門でのチャンピオンを獲得した強豪。また、初お目見えはBTCCなどに参戦していた三菱スタリオンもあった。

画像: インターTECで気を吐いた三菱スタリオン。M.リュー/中谷明彦のドライビングによりインターTECではボルボ、BMWに次ぐ4位に入った。

インターTECで気を吐いた三菱スタリオン。M.リュー/中谷明彦のドライビングによりインターTECではボルボ、BMWに次ぐ4位に入った。

予選ではボルボ240ターボ(T.ランドストロム/G.ブランカテリ)がポールポジション。セカンドローにも同車のS.ミューラー/P.デュドネが付ける。それに続いたのがスタリオン(高橋国光/武藤文雄)と、もう一台のM.リュー/中谷明彦。

決勝ではボルボが圧倒的な強さを見せた。2台の240ターボはワンツーの体制を崩さずラップを重ね、3位以下に7ラップの大差を付けて総合1位、2位を獲得。3位にはBMW 635 CSi(長坂/茂木)が入賞。4位にスタリオン(リュー/中谷)が入り、スカイラインは5位という結果だった。

画像: インターTECで予選2から総合優勝を飾ったボルボ240ターボ。ドライバーはS.ミューラー/p.デュドネ)。3位以下に7ラップというぶっちぎりの速さ。

インターTECで予選2から総合優勝を飾ったボルボ240ターボ。ドライバーはS.ミューラー/p.デュドネ)。3位以下に7ラップというぶっちぎりの速さ。

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