2024年3月3日まで開催されていたジュネーブ モーターショー会場において、2024 ヨーロッパ・カー of ザ・イヤーが発表された。最終ノミネートされた7台から1位となったのは、ルノー セニックだった。
ヨーロッパでは「電動車でなければクルマにあらず」か?
イヤーカーに輝いたセニックは、かつてのミニバン的なMPVから電動SUVへと進化した。今のところ日本仕様に関してはルノー・ジャポンからアナウンスはされていないが、導入に期待したいところだ。
最終ノミネートされた7台では、セニックと接戦を演じたBMW 5シリーズと、ボルボ EX30は既に日本に導入されているが、他のモデルは(トヨタ C-HRも)日本には未導入だ。ただし、BYD シールは2024年央に、またプジョー 3008も時期は発表されていないが日本に導入されるだろう。
また、イヤーカーのセニックをはじめ、ほとんどの車種はBEV(バッテリー電気自動車)専用モデルか、もしくはBEVもラインナップしている。今のところBEVを設定していないのはC-HRだけだが、PHEVは設定している。
もはや、ヨーロッパでは「電動車でなければクルマにあらず」という傾向が、ますます強くなっているようだ。少なくとも、BEVやPHEVをラインナップしていないクルマは、カー of ザ・イヤーにノミネートされることはないのかもしれない。
エンジン車の販売禁止に見直しの動きも出ているヨーロッパだが、ほとんどのメーカーが「20××年までにはエンジン車の販売を中止する」という目標を掲げている状況は変わらない。日本メーカーは、この流れにどう対応するのか。日本市場では、BEV化の波は加速するのか。充電インフラや車両価格など、まだまだ課題が多いとは思われるが・・・。(文:篠原 政明)