待ち望まれていた新型EクラスのAMGモデル
1985年に初代モデルが「ミディアムクラス」として登場したEクラスは、プレミアムセダンの世界的ベンチマークとなっているメルセデス・ベンツの中核モデル。
2024年1月に日本でも発表された最新型の214シリーズは、初代から数えて6代目にあたるが、デザインを一新するとともにパワートレーンをすべて電動化したことで大きな注目を集めている。
新型Eクラスのボディサイズは全長×全幅×全高=4960×1880×1470mm(E200アバンギャルド・日本仕様)で、ホイールベースを先代より20mm伸ばして2960mmとし、グリーンハウスを後退させた伝統的な「キャブバックワード」フォルムとしている。
日本市場にはセダンとステーションワゴンが同時に導入されたが、パワートレーンは2L直列4気筒ターボ+マイルドハイブリッドの「E200」、2L直列4気筒ディーゼルターボ+マイルドハイブリッドの「E220d」、2L直列4気筒ターボに最高出力129psのモータを組み合わせたプラグインハイブリッドモデルの「E350e」(セダンのみ)の設定)で、ハイパフォーマンスなメルセデス-AMGモデルの登場が待たれていた。
システム最高出力は585ps、0→100km/h加速は3.8秒
今回欧州で発表された「メルセデス-AMG E53 ハイブリッド 4マティック+」は、最高出力330kW(449ps)の3L直列6気筒ターボエンジンに、最高出力120kWの電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドユニットを搭載。システム最高出力は430kW(585ps)、最大トルクは750Nmを誇り、0→100km/hの加速タイムは3.8秒、最高速度は280km/h(リミッター)に達する。
先代Eクラスに設定されていた「メルセデス-AMG E53 4マティック+」と比べて、さらにパワーアップ(エンジンで10kW/14ps、モーターは104kW向上)。プラグインハイブリッドとなったこともポイントだ。ちなみに、電気モーターは9速AT「AMG SPEEDSHIFT TCT 9G」のトランスミッションに内蔵され、駆動力はFRモデルのような走りも味わえる「AMG パフォーマンス 4MATIC+」によって4輪に可変トルク配分される。
ラゲッジルームのフロア下に積載されるリチウムイオンバッテリー容量は28.6kWhで、満充電時のEV航続可能距離は100kmを超える。EV走行時の最高速度は140km/hで、普通充電に加えて急速充電にも対応する。
足まわりでは、電子制御式サスペンション「AMG RIDE CONTROL」や後輪操舵システム「アクティブリアアクスルステアリング」、電気回生と油圧ブレーキを効率的に組み合わせた「AMGスポーツブレーキシステム」を搭載する
また新しいAMGドライビングプログラムには、「Comfort」「Sport」「Sport+」「Smoothness」「Individual」の5つのドライブモードに加え、2つのハイブリッド専用モード「Electric」「Battery Hold」が設けられている。