現行型を前に思い出されるお手製V8ディフェンダー
ディフェンダーのエンジンラインナップが一段と充実した。
![画像: ボディカラーがオールブラックだったこともあり、V8モデルだけに備わる4本出しの排気口の存在感が際立っている。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2024/03/26/0d5511754bb577e1c4aca94dd5ab93a5d04fdc75_xlarge.jpg)
ボディカラーがオールブラックだったこともあり、V8モデルだけに備わる4本出しの排気口の存在感が際立っている。
110と90にパワフルな5L V8スーパーチャージドエンジンが設定されたほか、90にはストレート6の3Lディーゼルターボを追加。この結果、110と90の両方に3種類のエンジン(直4ガソリン、直6ディーゼル、V8ガソリン)が用意され、6気筒ディーゼルターボを積む130と合わせて計7タイプ、総勢18グレードという豊富なラインナップから好みの1台が選べるようになったのだ。
ファンにとってこれが嬉しいニュースであるのは間違いのないところ。とりわけV8モデルのリリースは、ダイナミックな走りを期待する層に歓迎されるはずだ。
V8を積んだディフェンダーといえば、私には懐かしい思い出がある。その昔、イギリスの好事家の間で、先代ディフェンダーにチューンナップしたアメリカンV8を搭載することが流行った時期があったのだ。
![画像: タンカラーのインテリアは落ち着いた雰囲気。助手席側インパネのレザー部分はハンドグリップの機能も兼ねた形状となっている。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2024/03/26/dc12dc1a21c894eaadc843fe4133f35930503f35_xlarge.jpg)
タンカラーのインテリアは落ち着いた雰囲気。助手席側インパネのレザー部分はハンドグリップの機能も兼ねた形状となっている。
私も知人が所有する1台を運転させてもらったが、いかにもオフロード車然としたディフェンダーが信じられないようなペースで走る姿は痛快そのもの。つまり、まだ高性能SUVというものが存在しなかった当時、愛好家は自分たちの手で欲しいクルマを作り出していたのだ。
ここで少し謎解きをしよう。
読者諸氏の中には「あれ、ジャガー・ランドローバーって全面的にBEV化するんじゃなかったっけ?」と疑問を抱いた向きもいるはず。たしかに、グループ内のジャガーは来年、つまり2025年より“ピュア エレクトリック ラグジュアリー ブランド”に向けた変革に着手し、全モデルをBEVとする方針を明らかにしている。
しかしランドローバーについては2024年に最初のBEVを投入するとしているだけで、全面的にBEVに切り替えるタイミングについては明言していない。つまり、ランドローバーからエンジンを積んだ新型車が登場する可能性は、今後もまだ残されているのだ。