いわゆる“アメ車”の代名詞として日本でも親しまれてきたシボレー カマロだが、現行型をもって一旦姿を消す。その最後を飾る限定車として登場したモデルが6.2L V8エンジンを搭載した「ファイナルエディション」だ。FR、大排気量、2ドアクーペという特徴を受け継ぐ旧き佳きアメリカンスポーツカーの魅力を改めて味わってきた。(MotorMagazine4月号より再構成)

「生のエンジンサウンド」が奏でるカマロの世界観

ところで音というのは、クルマを楽しむ上で重要な要素だと思っている。しかし、近年はその締めつけがどんどんきつくなり、個人的には厳しすぎるように感じる。世の中の風潮的にはやむをえないのだろうが、もう少し寛容であってくれてもいいのにという気がしているのが正直なところだ。

画像: カマロのV8エンジン搭載車にはそのサウンドを引き立てるクアッドステレンスエキゾーストを装備している。

カマロのV8エンジン搭載車にはそのサウンドを引き立てるクアッドステレンスエキゾーストを装備している。

また、最近のクルマがスピーカーを使って調律した音を人間の耳に入れるようになったのは、もちろん恩恵があるに違いないが、筆者はあくまで〝生〟の音が好きだということを、このV8カマロが思いこさせてくれたのである。

このスタイリングと音と加速など、男気あふれるカマロの世界観を久々に味わえたのは嬉しかったが、最後だと思うと寂しくなる。

次期カマロをどんなクルマにするのか、いかに魅力的なクルマにするか、GMの関係者たちは慎重に考えていると信じたい。(文:岡本幸一郎/写真:村西一海)

シボレー カマロ ファイナルエディション 主要諸元

●Engine
型式:6J
エンジン種類:V8 OHV
排気量:6168cc
エンジン最高出力:333kW(453ps)/5700rpm
エンジン最大トルク:617Nm(62.9kgm)/4600rpm
燃料・タンク容量:プレミアム・72L
●Dimension&Weight
全長×全幅×全高:4785×1900×1345mm
ホイールベース:2810mm
車両重量:1710kg
最小回転直径:11.6m
乗車定員:4人
荷室容量:257L
●Chassis
駆動方式:FR
トランスミッション:10速AT
ステアリング形式:ラック&ピニオン
サスペンション形式 前・後:ストラット・マルチリンク
ブレーキ:Vディスク
タイヤサイズ 前、後:245/40ZR20、275/35R20
●Price
車両価格:9,400,000円

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