ツーリングカーレースが日本で一番熱かった9年間を1冊にまとめた「グループAレースクロニクル1985-1993 JTC9年間の軌跡(モーターマガジン社/2970円)」が1月31日から発売されている。ここでは、そこからの抜粋をお届けする。
インターTECで国産勢の最上位はスープラターボの2位
第4戦は8月21日、筑波サーキットで開催された「88レース・ド・ニッポン」。暑さとの戦いでもあった。ポールポジションは、狭い筑波でパワーを持て余しつつもトランピオシエラ(長坂尚樹/津々見友彦)で、タイムはほぼ1分フラット。その100分の5秒差で2番グリッドとなったのがカルソニックスカイライン(和田孝夫/北野元)。決勝ではトランピオシエラが第2戦に続きサスペンショントラブルでリタイア。カルソニックスカイラインも終盤に差し掛かるあたりでオーバーヒートでリタイア。変わってピューミニ トランピオシエラ(清水和夫/横島久)が予選5位から逆転優勝を果たした。
9月18日に開催された第5戦「SUGOグループA300km選手権レース」ではフォードシエラの強さが際立つことになる。ポールポジションは昨年から6戦連続でトランピオシエラ(長坂/津々見)。スカイライン勢は2位、3位を占め速さを示す。決勝ではダンロップ シミズ シエラ(E.エルグ/M.サンドロ サーラ)が予選4位から快走。2位にピューミニトランピオシエラ(清水/横島)、3位にトランピオシエラ(長坂/津々見)とシエラが上位を独占した。
最終戦として11月13日に富士スピードウェイで開催された「インターTEC」。ここでは、リコーニッサンスカイラインGTS-R(オロフソン/鈴木)が国産車として初のポール。決勝では予選2位から逃げるピューミニ トランピオシエラ(ニーツビーツ/横島)をスカイラインとスープラが追う展開。スカイライン勢は中盤までに姿を消し、ピューミニ トランピオシエラが優勝。2位にミノルタスープラターボ(関谷/小河)という結果となった。