日本でも人気を博しそうな最新SUVを、いち早く海外にて試乗する特別企画。パート2は、高い運動性能とラグジュアリーなしつらえを兼ね備えた万能SUV、レンジローバースポーツ「SV」の「恐るべき」能力をレポート。ジェントルなルックスが醸し出す上質感はもちろん、操る楽しさでもちょっとレベルが違い過ぎる。(MotorMagazine 2024年5月号より再構成)

圧倒的旋回性能。サーキットで本領を見せつける

そんな上質な乗り心地を備えたレンジローバースポーツSVが、サーキットでもバツグンのコーナリング性能を発揮するのだから唖然とするしかない。

画像: 車両重量2.5トンに迫る巨体だが、サーキットでは軽々とテールをスライドさせるスポーツカーのような走りも披露した。

車両重量2.5トンに迫る巨体だが、サーキットでは軽々とテールをスライドさせるスポーツカーのような走りも披露した。

なにしろ、ミシュラン・パイロットスポーツS5を履いたときの最大コーナリングGは実に1.3G(標準装備はパイロットスポーツ・オールシーズン4)。ひと昔前は1G程度が限界と言われていたことを考えると、その進化ぶりはすさまじいのひとこと。

もちろん、軽量スポーツカーのようなヒラヒラ感は味わえないけれど、高性能SUVとして最上級のコーナリング性能であることは間違いない。

一般道では快適なのにサーキットで無類のパフォーマンスを発揮する秘密は、新機軸の6Dダイナミックエアサスペンションにある。

これは前後左右に設けられたダンパーの油圧回路を互い違いに結ぶことでロールやピッチを抑える効果を自ら生み出すシステム。おかげでアンチロールバーが不要になったことが、乗り心地の改善につながったようだ。

いずれにせよ、普段は優雅な佇まいなのに、いざとなれば圧倒的なパフォーマンスを発揮できる点にレンジローバースポーツSVの真骨頂はある。その慎ましさ、そして高性能に対する秘めたる喜びは、良識あるスポーツマンにこの上ない幸福感をもたらすだろう。(文:大谷達也/写真:ジャガー・ランドローバー・オートモーティブ PLC)

ランドローバー レンジローバー スポーツSV 主要諸元

●Engine 
エンジン種類:V8DOHCツインターボ 
排気量:4395cc
ボア×ストローク:89点0×88.3mm
圧縮比:10.5
エンジン最高出力:467kW(635ps)/6000-7000rpm
エンジン最大トルク: 750Nm/1800-5855rpm 
燃料・タンク容量 L:プレミアム・90L 
WLTPモード燃費:8.0-8.5km/L 
CO2排出量:267-282g/km(WLTPモード)
●Dimension&Weight
全長×全幅×全高:4970×2047(※1)×1814(※2)mm 
ホイールベース:2998mm 
トレッド 前/後:1714/1723mm 
車両重量:2485kg 
ターニングサークル:11.43m乗車定員:5名
●Chassis 
駆動方式:4WD 
トランスミッション:8速AT 
サスペンション形式 前/後:ストラット/マルチリンク 
ブレーキ 前/後:Vディスク/Vディスク 
タイヤサイズ 前、後:285/40R23、305/35R23 
●Performance
0→100km加速タイム:3.8sec
最高速:290km/h
※1 ミラー格納時 ※2 アンテナを含む

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