クラシックフェラーリの魅力を再発見!4台の歴史的フェラーリをサーキットでドライブ。そのポテンシャルを引き出し、マニュアルトランスミッションのスリルを再発見しようという「コルソ・ピロタ・クラシケ・フィオラーノ」を体験した。(MotorMagazine2024年6月号より再構成)

歴史的建造物で座学を学び、年代物を操るお作法を学ぶ

高騰の続くフェラーリのクラシックモデルを使ったドライビングレッスンを受ける。しかも聖地フィオラノのテストトラックで。ファンならずとも夢のような体験だろう。

画像: エンツォの執務室もあったフィオラノの歴史的な建物の前にて。かのジル・ビルヌーブも愛したモデル308GTBである。気分はジルだ!

エンツォの執務室もあったフィオラノの歴史的な建物の前にて。かのジル・ビルヌーブも愛したモデル308GTBである。気分はジルだ!

画像: フェラーリのクラシックカー部門であるクラシケでは、アーカイブの管理や認証プログラム、レストレーションを行っている。

フェラーリのクラシックカー部門であるクラシケでは、アーカイブの管理や認証プログラム、レストレーションを行っている。

マラネロには「Classiche(クラシケ)」という旧車部門が存在し、レストレーションやサーティフィケーション、アーカイブ管理などが行われている。「Colso Pirota Classiche(コルソ・ピロタ・クラシケ)」は、そんなクラシケ部門が運営するドライビングプログラムだ。

使用される個体はもちろん彼らが入念に整備した名馬たち。参加した日に供されたモデルは308GTB&GTS(キャブ車)、モンディアル3.2、550マラネロ、365GTB/4デイトナという豪華ラインナップで、デイトナの代わりに250GTルッソが使われることもあるらしい。ちょっと動かしてみるという体験だけでも有難いモデルたちだろう。

否、運転どころかフィオラノの敷地内に立ち入ることすらすでに貴重な経験だ。歴史的な建造物のひとつを使っての座学から日のプログラムは始まった。

画像: ロードカーはもちろんレーシングカーの復元も行う。すべての仕様データが残っているからこそ、正確な復元が可能である。

ロードカーはもちろんレーシングカーの復元も行う。すべての仕様データが残っているからこそ、正確な復元が可能である。

ドライビングポジションから始まる内容そのものは特別ではない。念入りだったのは連続するコーナーのライン取り法や3ペダルミッションの扱い方など。

「ヒール・アンド・トゥ」も左足ブレーキも推奨されていない。右足ブレーキでまずはしっかり減速し、左足はというとフットレストにおいて身体を常時支えた方が良いとされた。

講義が終わればその昔エンツォがF1テストを見守ったであろうピットに移動して実技に入る。この日はあいにくのウエットコンディション。インストラクターによるデモ走行を助手席で体験したのち、308の運転席に移る。

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