デザイン的なフォルムと技術的な機能が融合
筋肉質なフルカーボンファイバー製ボディのスタイリングは、DBSから一新された。ホイールベースはAピラーとフロントアクスル間でDBSよりも80mm延長され、ボンネットが伸びたことでティアドロップ(水滴)スタイルがスピードとパワーを感じさせる。
マトリックスLEDヘッドランプ、DBS 770アルティメットより13%開口部が広くなったフロントグリル、F1マシンからインスパイアされたボンネットのエンジン冷却用ルーバー、彫り込まれたようなサイドストレーキ、格納式ドアハンドル、カムテールのリアエンド、ダックテールのデッキリッド スポイラー、ハイパーカーのヴァルキリーを彷彿とさせる7つのLEDライトブレードなど、デザイン的なフォルムと技術的な機能が融合している。
また、アストンマーティンのV12モデルとしてはパノラミック ガラスルーフも標準装備されるが、日本でのメディアセッションでお披露目されたヴァンキッシュには、オプションのカーボンルーフが装着されていた。
インテリアは、クラフトマンシップと精度をテーマに仕上げられた。センターコンソールはDB12や新型ヴァンテージなどとは異なり、水平面に下げてスペースとラグジュアリー感を生み出し、各種素材を組み合わせて上質感をさらに高めている。メーターパネルは10.25インチのTFTディスプレイ、センターコンソールにも10.25インチのタッチスクリーンが備わり、インフォテインメントやエアコンなどの設定が行える。
スポーツ性と快適性を両立させたキルティングパターン入りの本革スポーツプラスシートを標準装備し、カーボンファイバー製のパフォーマンスシートもオプション設定。なお、ヴァンキッシュは2シーターであり、シートの後ろにはアクセサリーとして購入可能なラゲッジセットを積むことができる。
次世代インフォテインメントシステムによるコネクティビティ機能なども充実させた、アストンマーティンの新たなフラッグシップ、ヴァンキッシュ。年間1000台以下の限定生産だがオーダー受け付けが始まった。英国でのデリバリー開始は2024年第4四半期からの予定だ。現段階では日本仕様の車両価格など詳細は未発表だが、分かり次第お伝えしよう。
アストンマーティン ヴァンキッシュ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4850×1980×1290mm(ミラーを折りたたんだ状態)
●ホイールベース:2885mm
●乾燥重量:1774kg
●エンジン:V12 DOHCツインターボ
●総排気量:5204cc
●最高出力:835ps/6500rpm
●最大トルク:1000Nm/2500−5000rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:トランスアクスル式FR
●燃料・タンク容量:プレミアム・82L
●0→100km/h加速:3.3秒
●最高速度:345km/h
●タイヤサイズ:前275/35ZR21、後325/30ZR21
●車両価格(税込):未発表