「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、三菱 ミラージュ(6代目)だ。

燃費重視で乗り心地も良く、価格も魅力的

画像: ショックアブソーバーとコイルスプリングの設定は、日本仕様も海外仕様も共通だという。乗り心地の良さは特筆ものだ。

ショックアブソーバーとコイルスプリングの設定は、日本仕様も海外仕様も共通だという。乗り心地の良さは特筆ものだ。

かなり低燃費方向に振られているぶん、CVTのロックアップ領域の拡大を極めているので、切り替え時のショックは伝わってきてしまうが、これにはエアコンの影響も大きいようだ。試乗日は35度を超える酷暑だったので、ほぼエアコン全開状態。その状態でもアイドリングストップ機構は、けっこう頑張って働いてくれたし、試しにエアコンをオフにしてみると、ショックはほぼ収まった。

今後は、燃費とスムーズさの両立に注力されるのだろうが、逆に燃費関係ナシのセッティングを行えば、かなりスポーティなクルマができ上がる予感がヒシヒシと伝わってきた。今のところ確たる予定はないというが、かつてのサイボーグRのようなスポーツバージョンの登場も期待したいところだ。

「低価格」はあとで語ることにして、「コンパクト」さはどうか。廉価版のEグレードを除けば、シートリフターも標準装備されているし、視界も良く、ボンネットの見切りもいい。4.4mという、これまたクラストップの小回り性を生かし、街中での取り回し性能はかなり高ポイントがつけられる。駐車時やUターン時のアドバンテージは抜群だ。

中でも、特筆すべき点は乗り心地の良さで、路面の悪い場所でもガツンとした衝撃は一度も感じられなかった。これで車両価格は100万円を切る99万8000円から。この「低価格」もライバルに対する大きなアドバンテージだ。新型ミラージュ、CMのキャッチフレーズではないけれど「乗って、ミラージュ!」の価値は大いにあるといえるだろう。

画像: インパネは水平基調で視界は良い。メーターパネルの中央には「ECOドライブアシスト」や「ECOランプ」が組み込まれている。

インパネは水平基調で視界は良い。メーターパネルの中央には「ECOドライブアシスト」や「ECOランプ」が組み込まれている。

三菱 ミラージュ G 主要諸元

●全長×全幅×全高:3710×1665×1490mm
●ホイールベース:2450mm
●車両重量:870kg
●エンジン:直3 DOHC(MIVEC)
●総排気量:999cc
●最高出力:51kW(69ps)/6000rpm
●最大トルク:86Nm(8.8㎏m)/5000rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:レギュラー・35L
●JC08モード燃費:27.2km/L
●タイヤサイズ:165/65R14
●当時の車両価格(税込):128万8000円

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