地形を生かしたアップダウンに富むチャレンジングなコース設定
ではアメリカGPの舞台となるサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(Circuit Of The Americas=COTA)はどんなコースなのだろうか。
サーキット・オブ・ジ・アメリカズは2012年ににF1グランプリ開催のために建設されたサーキットで、テキサス州オースティンにある。コースレイアウトは多様な高速コーナーがある一方で、低速コーナーも多く、しかも高低差があり、バランスの取れた設計が特徴だ。
コースは反時計回りで、急勾配を駆け上がるターン1や多様な高速コーナー、ロングストレートなど見どころも多く、地形を生かしたアップダウンに富むチャレンジングなコース設定はドライバーからも人気が高い。とくにオープニングラップの1コーナーはドライバーが最適なラインを見つけるためにさまざまな方向に向かうため興味深いものになる。
昨年は場所によってバンピーな部分が見られたが、今年、コースの再舗装が完了したのも注目点。新しいアスファルトは滑らかであると思われるが、今年のアメリカGPはスプリントフォーマットで行われるので、金曜日の午後早くの1時間しかないフリープラクティスでできるだけ多くのデータを取得することが重要になる。
また、この時期は短い周期で天候が変わりやすく、 晴れの日と雨の日が交互に訪れたり、気温の変化が大きくなることがあるので、それもチームにとっては悩ましい。
昨年2023年アメリカGPでは、前日のスプリントでは圧倒的なレースペースを見せたマックス・フェルスタッペンが決勝でも素晴らしい走りを見せた。
予選で最速タイムを出しながらトラックリミット違反によってタイム抹消となり6番グリッドからのスタートとなったフェルスタッペンは、11周目には2番手に浮上。早めのタイヤ交換で首位ランド・ノリスとの差を詰めると、28周目についに首位浮上。その後、新品ミディアムを履いたハミルトンの追い上げを抑えて、そのまま逃げ切った。レース終了後、ハミルトンのマシンにフロア下のスキッドブロック形状が規定よりも削れてしまっていることが発覚し失格になったため、2位にノリスが繰り上がっている。
なお、アルファタウリの角田裕毅がファステストラップを記録、8位入賞も果たして5ポイントを獲得している。
【参考】2023年F1第19戦アメリカGPスプリント 結果
1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT)19周[8]
2位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+9.465s[7]
3位 16 C.ルクレール(フェラーリ)ス) +17.9877s[6]
4位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス) +18.863s[5]
5位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダRBPT)+22.928s[4]
6位 55 C.サインツ(フェラーリ) +28.307s[3]
7位 10 P.ガスリー(アルピーヌ・ルノー)+32.403s[2]
8位 63 G.ラッセル(メルセデ 14 F.アロンソ)+34.250s[1]
・・・・・・・・・・・・・
12位 3 D.リカルド(アルファタウリ・ホンダRBPT)+45.509s
14位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダRBPT)+49.733s
※[ ]=獲得ポイント
【参考】2023年F1第19戦アメリカGP決勝 結果
1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT) 56周[25]
2位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+10.730s[18]
3位 55 C.サインツ(フェラーリ) +15.134s [15]
4位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダRBPT)+18.460s[12]
5位 63 G.ラッセル(メルセデス) +24.999s[10]
6位 10 P.ガスリー(アルピーヌ・ルノー)+47.996s [8]
7位 18 L.ストロールアストンマーティン・メルセデス) +48.696s[6]
8位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダRBPT)+74.385[4]
9位 23 A.アルボン(ウイリアムズ・メルセデス) +86.714s [2]
10位 2 L.サージェント(ウイリアムズ・メルセデス) +87.998s[1]
・・・・・・・・・・・・・
15位 3 D.リカルド(アルファタウリ・ホンダRBPT)+1周
ファステストラップ 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダRBPT) [1]
※[ ]=獲得ポイント。L.ハミルトン(メルセデス)、 C.ルクレール(フェラーリ)は車両規定違反のため失格。スプリントの結果は変わらず