2024年10月31日〜11月2日、WEC(世界耐久選手権)第8戦「バーレーン8時間」がバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われる。2024年WECシリーズもいよいよ最終戦、世界に名だたる9メーカーによるタイトル争いは大詰めを迎える。WEC第8戦バーレーン8時間の決勝レースは2日土曜日現地時間14時(日本時間20時)にスタートが切られる。

ポルシェ、トヨタ、フェラーリの3強の戦いに決着

世界に名だたる9メーカーが開発したハイパーカーによる戦いは、ここまでポルシェ、トヨタ、フェラーリの3強の戦いとなっているが、前戦富士6時間で6号車ポルシェが今季2勝目をあげたことで、ポルシェがマニュファクチャラーズ部門、ドライバーズ部門ともにトップで最終戦を迎えることになった。

とくにマニュファクチャラーズ部門は、ポルシェと2位トヨタの差はわずか10点、トヨタと3位フェラーリの差は17点と接近。最終戦バーレーンは8時間のロングランで決勝が行われ、ポイントは優勝に38点、2位に27点、3位に23点が与えられるため、首位のポルシェはもちろんだが、マニュファクチャラーズ部門2位のトヨタも、優勝すれば他チームの結果に関わらずマニュファクチャラーズチャンピオンが確定する。

ドライバーズ部門は6号車ポルシェがやはり有利。7号車トヨタを駆る小林可夢偉とニック・デ・フリースに逆転でのドライバーズチャンピオン獲得の可能性はあるが、そのためには7号車トヨタが優勝し、6号車ポルシェがノーポイントで終わるという厳しい条件が付く。

最終戦にはドライバーズとマニュファクチャラーズタイトルの獲得を目指すポルシェ、フェラーリを含む18台のハイパーカーが参戦、その戦いはこれまでになく厳しいものとなるのは間違いない。また、アルピーヌ、BMW、プジョー、キャデラックも前戦富士で速さを見せており、今季最終戦のチャンピオン争いにこれらのチームも加わってくる。

画像: ハイパーカークラスには世界に名だたる9メーカーが開発した18台のマシンが集結。ポルシェ、トヨタ、フェラーリの3強に加え、アルピーヌ、BMW、プジョー、キャデラックも調子を上げてきている。

ハイパーカークラスには世界に名だたる9メーカーが開発した18台のマシンが集結。ポルシェ、トヨタ、フェラーリの3強に加え、アルピーヌ、BMW、プジョー、キャデラックも調子を上げてきている。

【参考】2024年WEC世界耐久選手権スケジュール/優勝車

第1戦:3月2日/カタール1812km(カタール)/優勝6号車ポルシェ
第2戦:4月21日/イモラ6時間(イタリア)/優勝7号車トヨタ
第3戦:5月11日/スパフランコルシャン6時間(ベルギー)/優勝12号車ハーツポルシェ
第4戦:6月15-16日/ル・マン24時間(フランス)/優勝50号車フェラーリ
第5戦:7月14日/サンパウロ6時間(ブラジル)/優勝8号車トヨタ
第6戦:9月1日/オースチンCOTA(USA)/優勝83号車AFコルセ フェラーリ
第7戦:9月15日/富士6時間(日本)/優勝6号車ポルシェ
第8戦:11月2日/バーレーン8時間(バーレーン)

【参考】2024年WEC世界耐久選手権第7戦富士6時間 決勝

1位 6 ポルシェ 963(エストレ/ロッテラー/バンスール)213周
2位 15 BMW M Hybrid V8(バンスール/マルチェッロ/ウィットマン)+16.601s
3位 36 アルピーヌA424(ラピエール/シューマッハ/バキシビエール)+42.321s
4位 93 プジョー 9X8(イェンセン/ミュラー/ベルニュ)+45.846s
5位 12 ポルシェ 963・ハーツ・チームJOTA(スティーブンス/アイロット/ナト)+49.689s
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10位 8 トヨタGR010ハイブリッド(ブエミ/ハートレー/平川亮)+58.879s
リタイア 7 トヨタGR010ハイブリッド(デフリース/小林可夢偉/コンウエイ)

【参考】2024年WEC世界耐久選手権マニュファクチャラーズランキング(第7戦終了時)

1位 ポルシェ 161
2位トヨタ 151
3位 フェラーリ 134
4位 アルピーヌ 52
5位 BMW 49

【参考】2024年WEC世界耐久選手権ドライバーズランキング(第7戦終了時)

1位 エストレ/ロッテラー/バンスール(6号車ポルシェ)150
2位 フオコ/モリーナ/ニールセン(50号車フェラーリ)115
3位 小林可夢偉/デフリース(8号車トヨタ)113
4位 マコービック/キャンベル/クリステンセン(5号車ポルシェ) 77
5位 アイロット/スティブンス(12号車ポルシェ)70
5位 ブエミ/ハートレー/平川亮(7号車トヨタ)70

14時にスタートが切られ、急激に気温の下がるナイトセクションでゴール

こうした中で迎えるWEC第8戦最終戦バーレーン8時間の舞台は、1周5.412kmのバーレーン・インターナショナル・サーキット。現行WECが始まった2012年以降、11シーズン中8シーズンで最終戦として開催され、今やWECシーズン最終戦として定着していす。

15のコーナーで構成されるコースレイアウトは、高速コーナーと低速セクションを併せ持ち、路面のグリップレベルが高く、またタイヤ摩耗も激しいことで知られ、タイヤマネージメントという点でも難しいコースとなっている。

ドライバーからも走るのが楽しいサーキットと好評で、特にターン5からの高速セクションは流れるように速く、その先に続くヘアピンでは追い抜きのチャンスもある。ただし、夜間走行もあり温度変化が大きいため、正しいセットアップを見つけるのが難しいサーキットでもある。

画像: バーレーン8時間の舞台となるバーレーン・インターナショナル・サーキット。路面のグリップレベルが高く、またタイヤ摩耗も激しいことで知られる。気温の高い日中にレースはスタート、陽が暮れた夜中にフィニッシュ、その温度変化も課題となる。

バーレーン8時間の舞台となるバーレーン・インターナショナル・サーキット。路面のグリップレベルが高く、またタイヤ摩耗も激しいことで知られる。気温の高い日中にレースはスタート、陽が暮れた夜中にフィニッシュ、その温度変化も課題となる。

2024年WEC第8戦「バーレーン8時間」ハイパーカークラス エントリーリスト

2 キャデラックVシリーズ/キャデラックレーシング
5 ポルシェ963/ポルシェペンスキーモータースポーツ
6 ポルシェ963/ポルシェペンスキーモータースポーツ
7 トヨタGR010ハイブリッド/トヨタGAZOOレーシング
8 トヨタGR010ハイブリッド/トヨタGAZOOレーシング
12 ポルシェ963/ハーツチームイオタ
15 BMW M ハイブリッド V8/BMW Mチーム WRT
20 BMW M ハイブリッド V8/BMW Mチーム WRT
35 アルピーヌA424/アルピーヌエンデュランスチーム
36 アルピーヌA424/アルピーヌエンデュランスチーム
38 ポルシェ963/ハーツチームイオタ
50 フェラーリ499P/フェラーリAFコルセ
51 フェラーリ499P/フェラーリAFコルセ
63 ランボルギーニSC63/ランボルギーニ・アイアンリンクス
83 フェラーリ499P/リシャール・ミルAFコルセ
93 プジョー9X8/プジョートタルエナジーズ
94 プジョー9X8/プジョートタルエナジーズ
99 ポルシェ963/プロトンコンペティション

WEC第8戦「バーレーン8時間」 は、10月31日木曜日の2回の90分間にわたる公式練習セッションで幕を開け、11月1日金曜日の16時40分から行われるハイパーカーの予選とハイパーポールでスターティンググリッドを決定。決勝レースは11月2日土曜日14時にスタートが切られ、日暮れ後にゴールを迎える。

2024年WEC第8戦「バーレーン8時間」 タイムスケジュール

フリー走行1回目:10月31日木曜日12時15分〜(日本時間18時15分〜)
フリー走行2回目:10月31日木曜日17時30分〜(日本時間23時30分〜)
フリー走行3回目:11月1日金曜日12時〜(日本時間18時〜)
ハイパーカー予選:11月1日金曜日16時40分〜(日本時間22時40分〜)
ハイパーポール:11月1日金曜日17時〜(日本時間23時〜)
決勝:11月2日土曜日14時〜(日本時間20時〜)

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