気筒の休止と復帰は自然で、ほとんど分からない
4気筒から2気筒になってもトルクを落とさないようにすると必然的にスロットルが開くことになるのでポンピングロスの低減につながるのも大きなポイントだ。高度なバルブシステムよりも低コストで済むという。
今回は平坦な道が広がるオランダのアムステルダム近郊で試乗した。発進や加速は1.2 TSIよりも明らかに力強くスポーティだ。巡航速度に達したところで徐々にアクセルペダルを戻していくと、メーター内に2気筒モードの表示が浮かび上がる。
50〜60km/h程度ならそのままでキープが可能。再び加速を求めてアクセルを踏みこむと4気筒に戻るが、いやなショック等は感じない。神経を尖らせて観察すれば、2気筒のときにヒュルヒュルという通常とは異なるエンジン音が感知できるが、まったく気にならない程度だ。
速度を上げて試してみると、100km/hまでは頻繁に2気筒になるが、120km/hではほとんど4気筒。作動条件は、1400〜4000rpmで発生トルクが25〜100Nmとなっている。
ACTは低コストで燃費改善が図れることに加え、エンジンのパフォーマンスや楽しみを損なうことがまったくないのが美点だ。フォルクスワーゲンとしては、今後はTSIの必須アイテムとして展開していくようだ。
フォルクスワーゲン ポロ ブルーGT ブルーモーション(日本仕様) 主要諸元
●全長×全幅×全高:3995×1685×1460mm
●ホイールベース:2470mm
●車両重量:1170kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1394cc
●最高出力:103kW(140ps)/4500ー6000rpm
●最大トルク:250Nm(25.5㎏m)/1500ー3500rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:プレミアム・45L
●JC08モード燃費:21.3km/L
●タイヤサイズ:215/40R17
●当時の車両価格(税込):263万円