2024年12月5日、Stellantisジャパン(以下、ステランティス)は新型フィアット ドブロ/ドブロ マキシを発売しました。前編では7人乗のロングボディモデル「ドブロ マキシ」に試乗、その走り中心にレポートしましたが、今回はインテリアとその使い勝手について解説していきたいと思います。

2列目シートは及第点、3列目シートはかなり快適性が高い。

画像: 3座が独立した2列目シート。シートバックは3分割可倒式となる。

3座が独立した2列目シート。シートバックは3分割可倒式となる。

続いて2列目シートを見ていきます。こちらは3座が独立していて左、中央、右のいずれも座り心地は同じように感じられました。幅に関してはフロントシートや3列目シートと比べると若干狭く感じます。ちなみに、2列目シートは3座すべてにISO FIXチャイルドシートアンカーが備わっていて、この点は子連れのファミリーには喜ばれるかもしれません。

さらに、2列目シート用エアコン吹き出し口やシートバックテーブルも備えられており、床面はフラットで左右方向の移動がしやすいなど快適性を上げる装備も備わっています。気になる点としてはスライド機構がないことや国産車では装備されることが増えてきたサイドウインドウにサンシェードがないことくらいです。

画像: 意外だったのが3列目シートの広さと座り心地。膝まわり、頭上空間ともに十分な余裕がある。

意外だったのが3列目シートの広さと座り心地。膝まわり、頭上空間ともに十分な余裕がある。

驚かされたのが3列目シートです。国産ミニバンではあくまでもエマージェンシーシート的な位置づけでシートクッションの厚みが薄く座り心地がイマイチ、座面が低くて着座すると体育座り(三角座り)のようになってしまう、コンパクトミニバンではひざ周りがかなり窮屈などなど、乗員から苦情が出ることも少なくありません。

ですが、ドブロ マキシの3列目シートにはそんなネガティブな要素は一切感じられません。身長180cm弱の筆者が座ってもひざ周り、頭上空間ともに余裕たっぷりで、シートのサイズは2列目よりも大きく座り心地にも不満はありません。

また座面位置がやや高いためアイポイントが高く、前方視界も良好です。人によっては2列目シートよりも3列目のほうが快適と感じる人がいてもおかしくないレベルです。また左右3列目シートの間には通路があり、荷室スペースへのアクセスも容易にできる点も国産ミニバンには見られない特徴と言えます。

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