シャシの改良により、992.2型でパフォーマンスを大幅に向上
2025年4月8日、路面はドライ、午後遅くの時間まで待って気温12度、路面温度27度というコンディションの中、ポルシェのブランドアンバサダーであるヨルグ・ベルクマイスター氏は、全長12.94マイル(20.832km)のニュルブルクリンク北コースのアタックを開始した。
車両はオプションのヴァイザッハ・パッケージを装備した2025年型911 GT3(992.2型)の6速マニュアルトランスミッション仕様。独立公証人の監督の下、公道走行可能なミシュラン・パイロット・スポーツ・カップ2 Rタイヤ(フロント255/35 R 20、リア315/30 R 21)を装着してコースインすると、PDK搭載の先代モデル(992.1型)よりも3.633秒速い「6分56秒294」を記録した。
ポルシェAG GTカーズディレクターのアンドレアス・プロイニガー氏は「911 GT3の6速マニュアルトランスミッションを選択するユーザーが増えており、『マニュアルトランスミッション搭載の911 GT3は北コースをどのくらいのタイムで走るのか』という質問を受けることが多くなっていますが、今日、私たちはこの質問に答えることができました。PDK搭載モデルの方が速いことは承知していますが、6速マニュアルトランスミッションでラップタイムを記録したのは大きな意味があることです」と語っている。
新型911 GT3は、PDKの超高速かつ高精度なギアシフトを装備せず、電子制御式ではなく機械式のリミテッドスリップディファレンシャルを搭載しているにもかかわらず、PDK搭載の先代モデルより3.633秒も速いタイムを記録した。
また、エンジン出力はそのままに、911 GT3がシャシの改良により、パフォーマンスを大幅に向上したことになるが、ドライブしたヨルグ・ベルクマイスター氏はこれについて、「新型911 GT3は、限界域での走行において、先代モデルよりもさらに自信を与えてくれました。911 GT3 RSから、特にシャシに関して多くのことを学び、バンプや縁石を乗り越える際の安定性がさらに向上しました。また、ギア比が変更されたことで、同じエンジン出力でも加速時に後輪への伝達力が明らかに向上し、ほぼすべてのコーナーでより速く走れました」とコメントしている。

ポルシェ911 GT3をドライブしたポルシェのブランドアンバサダーのヨルグ・ベルクマイスター氏。

路面はドライ。気温が下がるのを待って、ニュルブルクリンクのタイムアタックは開始された。アタックには絶好のコンディションだった。