まるでレーシングマシンのコクピット
広汽Honda GT・東風Honda GTの運転席と助手席は完全に分離独立された仕様で、デジタライズされたディスプレイ、操作系が整然と並ぶ。単に理屈や効率を追うだけでなく、しっかり「ドライビングを楽しむ空間」としての感性を備えているところが興味深い。

操る喜びに没入するための空間設計を実施。レッドとブラックのコーディネイトもオシャレ。
運転席側には、まるでレーシングマシンのコクピットのような包まれ感が与えられている。助手席側ダッシュ側には、大型の遠焦点ディスプレイを採用。大画面でコンテンツを楽しんでいるかのような迫力が味わえるという。
ともすれば理路整然とし過ぎ、すっきりし過ぎの観があるNEVの世界でも、しっかり「Hondaらしさ」は息づいている。乗らなくても、写真だけで軽くときめいてしまいそうなスタイリッシュ&スマートなインテリアは、シンプルに「乗ってみたい」と思わせる。
今後の話になるがHondaはプレゼンの中で、さまざまなシーンにおいてAIの活用を積極的に進めていくことを明らかにした。たとえば各種サポートを司るAI技術にはDeepSeekを採用し、より快適で楽しい車内空間の実現を目指す。
また先進運転支援技術に関しては、やはりAIの活用に強みを持つ中国の新興ソフトウェア企業「Momenta(モメンタ)」との共同開発を進めるという。そうした外部との協業の中で進む各種の技術は、OTAを通じて販売されたクルマのアップデートにも活用される。
中国市場向けとは言いつつも今後は、広汽Honda GT・東風Honda GTはグローバルのHonda車に大きな影響を与えることになるのかもしれない。その中にはもちろん、魅力的なコクピットデザインも含まれている。