目指すは上海北東にある郊外の服務区(サービスエリア)

長興島は、長江の河口にある中洲の島。長江は非常に大きく、ほとんど海のようなサイズ感だった。
今回、目的地に選んだのは、上海の北東を流れる長江の河口に浮かぶ島、長興島のサービスエリアです。中国語での表示は、服務が「サービス」で、区が「エリア」ですから、長興島服務区となります。知り合いの中国人から「まるでテーマパークのよう」とおすすめされたので、行ってみることにしました。
上海の街中からチャーターしたタクシーで高速道路に入り、街をぬけてトンネルを抜けると景色は一転、のどかな田園風景に。さすが長江は広大で、ほとんど海のようにしか見えません。市内のホテルから50km、1時間弱ほど走って長興島服務区に着いてみれば・・・。あれ、なんだか小さくて、古くて、とても「テーマパーク」には見えません。超市(スーパーマーケット)という売店にある商品は、相当に古臭く、買い物客もほとんどいません。
トイレは、清掃がゆきとどいていましたが、残念ながらの便座なしの旧式がメイン。レストランは2階にあるようですが、古い扉があって、非常に入りづらい・・・。思い切って入ってみると、なんとスタッフらしき人が食事中! 行った時間が午前10時ごろなので、どうも開店前だったようです。日本で言えば、昭和のサービスエリアという雰囲気でした。

最初に入った下り線の長興島服務区(サービスエリア)。「服務区(サービスエリア)」「超市(スーパーマーケット)」の表示があるように、1階部分はすべて売店だった。2階がレストランだ。
がっかりしつつも、「お目当てのサービスエリアは反対の上り車線に違いない」ということで、タクシーの運転手さんに反対側に行くようにリクエストします。
ちなみに中国の高速道路でも料金所にはETCがあり、ETCと、それ以外のレーンが分かれていました。ところがETC利用者は意外に少ないようで、都度払いのレーンは渋滞しています。そして、驚いたのが高速料金の支払いです。なんとスマートフォンを使ってQR決済していました。スマートフォンで読み込んで、サーバーからの返答を待って、ようやく完了。それなりに時間がかかりますから、渋滞するのも当然ですね。
テーマパークのような上りの服務区に到着!

上海市内に向かう上り線にある長興島服務区(サービスエリア)。2階建ての建屋が2棟並んでおり、その前面を一つの大きな柵のようなオブジェで囲っている。
高速道路を降りて、Uターンして、上り線の長興島服務区へ向かいます。サービスエリアの入り口から建屋を見た瞬間に「当たり!」であることがわかりました。建物全体が格子のような飾りでおおわれています。中には、飲食店や売店が並んでおり、なんとバーガーキングやカフェまであります。かなりきれいで、日本で言えば、イマドキのサービスエリアといった感じです。ただし全体は2階建てですが、店舗があるのは1階のみ。あまり景気が良い感じではなかったのが残念です。
食事処はフードコート方式。カウンターで注文して、その前にあるテーブル席で食事をします。価格は、ドンブリもので30元(日本円で600円程度)。ほどほどの価格と言えるでしょう。そんな中で気になったのが、カフェテリア方式の中国料理のお店です。いろいろな料理そのものが皿に盛られて、値段付きで並んでおり、それを好きにピックアップして、最後に清算するという方式です。これなら中国語が分からなくても大丈夫! 値段は1皿10~30元(200~600円)程度で、ご飯が一膳5元(100円)のよう。

服務区にあるフードコートで見つけたカフェテリア方式の飲食店。実際の料理を見ながら、トレーにピックアップする方式なので、中国語が読めなくても問題なし!