グリッド順を決める予選はとても重要となる
エミリア ロマーニャGPが行われるイモラサーキット(正式名称アウトードロモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ)はかつてはイタリアらしい超高速コースだったが、何度かコースが改修されて、タンブレロ、アクア・ミネラリ、バリアンテ・アルタ、バリアンテ・バッサなど有名な高速コーナーはかつてのものとは少し異なるものとなっている。
それでもストレート部分こそ長くないが高速コーナーが多く、高低差も約30mあり、さまざまな設定のコーナーが21も配されるのでマシンのセッティングが難しい。
またコース幅は場所によって狭くトリッキーでオーバーテイクが簡単ではなく、しかもピットレーンが528mと長いこともあってピットインでのロスタイムが大きくタイヤ交換は有利な作戦とは言えず、グリッド順を決める予選はとても重要となる。
決勝ではしばしばアクシデントが起こるが、セーフティカーの導入や天候の急変などの混乱がない限りタイヤ交換は通常は1回のみで、タイヤ選択が鍵を握ることになるだろう。

イモラサーキット。かつてイモラではサンマリノGPが開催されていたが、2020年にエミリア=ロマーニャGPとしてカレンダーに復帰。2023年にはこの地域の深刻な洪水のためレースは中止を余儀なくされたことも。それ以来、正式レース名に「Made in Italy」がつけられる。

イモラサーキットのコース図。世界的にも珍しい反時計回りのコースに19 のコーナー (左に 10、右に 9) がある。
タイヤを供給するピレリは「イモラの路面は摩耗が少なく、昨年のレースでは路面温度が50度を超えていたにもかかわらず、デグラデーションも少なく安定したパフォーマンスを発揮したことから、今年は1段階柔らかい、ハード=C4、ミディアム=C5、ソフト=C6のコンパウンドを供給します。C6タイヤはレースで使用されることはないでしょうが、フライングラップで高いグリップを発揮する可能性があります。イモラサーキットはタイヤにかかる平均負荷が低く、劣化は最小限に抑えられますが、オーバーテイクの機会が限られているため、いいポジションから、適切なレース戦略を立ててタイヤをマネジメントすることが重要となります」とコメントしている。

2025年エミリア・ロマーニャGP開幕前に、ピレリが公表した分析データ。
2025年F1第7戦エミリア ロマーニャGPは、5月16日13時30分(日本時間20時30分)からのフリー走行1回目で開幕、予選は5月17日16時(日本時間23時)、決勝は5月18日15時(日本時間22時)に開始される。
2025年F1第7戦エミリア ロマーニャGP タイムスケジュール
フリー走行1回目:5月16日13時30分〜14時30分(日本時間20時30分〜21時30分)
フリー走行2回目:5月16日17時〜18時(日本時間24時〜25時)
フリー走行3回目:5月17日12時30分〜13時30分(日本時間19時30分〜20時30分)
予選:5月17日16時〜17時(日本時間23時〜24時)
決勝(63周):5月18日15時〜(日本時間22時〜)