節目のレースで「3年ぶり6度目」の優勝を目指す
ル・マン24時間耐久レースは、1923年に第1回大会が開催されて以来、世界の自動車メーカーの目標となり、自動車技術を磨き、進化させる重要な役割を担ってきた。世界の名だたる自動車メーカーがこのレースに挑み、苦汁をなめさせられ、ル・マン24時間参戦をとおして進化してきた。

1985年のル・マン24時間に挑戦したトヨタトムス85C(右)。トムス/童夢製のアルミモノコック・シャシにトヨタ4T-GT改(4気筒)2.1Lターボエンジンを搭載、2台のうち1台が見事24時間を走り切り12位でチェッカーを受けた。
トヨタも1985年のトヨタ85Cで挑戦を開始。市販車由来のエンジンを搭載して、1992年に初めて表彰台に立つまで、そのパフォーマンスを向上させた。
初めの10年間はプロトタイプカーで参戦していたが、1995年のレギュレーション変更により、1995年と1996年にはトヨタ・スープラで参戦。その後、1998年から1999年にかけてトヨタTS020で総合優勝を目指し、1999年には初のポールポジションを獲得したが優勝には手が届かなかった。

1998年、ル・マン初優勝を目指して参戦したトヨタTS020。Cカー用V8ターボエンジンを改良して搭載。2025年の特別カラーはこのマシンをモチーフにデザインされた。
2000年から2011年までル・マン参戦を休止した後、トヨタは2012年に復帰し、ハイブリッド車両で2018年についに初勝利をあげた。これがトヨタTS050 ハイブリッドによるル・マン3連覇の始まりとなった。
この勝利の流れは現行のハイパーカー時代にも続き、2021年と2022年にトヨタGR010ハイブリッドがさらに2勝を挙げたが、2021年と2022年に連続して2位に終わっており、今年は40周年を迎える節目のレースで「3年ぶり6度目」の優勝を目指している。
ちなみにトヨタは、公式にワークスとしてル・マンに参戦した1985年から2024年まで、合計61台のル・マン24時間に参戦し、5度の勝利、18回の表彰台、8度のポールポジションを獲得している。