伝説として始まり、確信へと至ったスーパーカーたち。1970年代の懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまで紹介していこう。今回は、ランボルギーニ ミウラだ。

P400から4年をかけてP400SVまで進化した

画像: 1969年にはP400Sに進化。エクステリアの変更は微少だが、圧縮比のアップなどで350psから370psまで最高出力を向上。

1969年にはP400Sに進化。エクステリアの変更は微少だが、圧縮比のアップなどで350psから370psまで最高出力を向上。

エンジンはウエーバー製の3チョークキャブレター×4基で350psを発生。車重は1075kgで最高速度は290km/hに達した。ただ、前42:後58の重量配分、前後同サイズのタイヤなどがハンドリングを阻害し、リアがブレイクすると制御困難に陥ったとも言われる。それでもアウトストラーダ(イタリアの高速道路)で250km/h巡航をこなす実力があった。

1969年に登場したミウラP400S(Sはスピント=チューニングを表す)は、エンジン燃焼室形状の改良による圧縮比アップ、インテークマニフォールド径の拡大といったチューニングにより最高出力は370psまでパワーアップしている。居住性にも配慮し、パワーウインドーを標準装備するほかエアコンも装着可能となった。オーバーヘッドコンソールも装備され、約140台が生産された。

ミウラは、1台生産するごとに改良されていったというほど、問題解決には時間がかかったといわれる。そうした意味で、5年をかけて熟成し、1971年のジュネーブ モーターショーで発表された「ミウラP400SV」が、ミウラの完成形に最も近いといえるモデルかもしれない。パワーユニットは公称385psまでチューンされた。

また、ミウラをベースに作られた実験車両が「J(イオタ)」というのはスーパーカー好きには有名な話。P400をベースにイオタ レプリカのSVJに改装し、レカロ製シート、BBS製ホイール、ウルフ仕様カウンタックのリアウイングなどを装着したワンオフモデルがミウラSVRだ。レーシングカーの技術を市販モデルに落としこんだミウラの設計思想は、スーパーカーの基本形態として定着していく。

画像: 優美なデザインの秀逸さが際立つリアビュー。写真のP400では以降のミウラに比べてテールランプが小さいなどの特徴がある。

優美なデザインの秀逸さが際立つリアビュー。写真のP400では以降のミウラに比べてテールランプが小さいなどの特徴がある。

ランボルギーニ ミウラSV 主要諸元

●全長×全幅×全高:4390×1780×1100mm
●ホイールベース:2504mm
●車両重量:1305kg
●エンジン種類:60度V12 DOHC
●総排気量:3929cc
●最高出力:385ps/7850rpm
●最大トルク:40.7kgm/5750rpm
●燃料・タンク容量:有鉛ハイオク・106L
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:横置きミッドシップRWD
●タイヤサイズ:前215/70VR15、後225/60VR15

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