100年を超える歴史において最も大胆な変化
初代“ウィングドB”エンブレムは1919年にF.ゴードン・クロスビーによって創案され、それ以降、1931年、1996年、2002年と時代に合わせて進化を重ねてきた。今回発表された最新デザインはクロスビーの初代の象徴的なデザインが再び現代的に再設計され、100年を超える歴史において最も大胆な進化を遂げて登場した。
新しい“ウィングドB”エンブレムは、デザインディレクターであるロビン・ペイジの指揮のもと、社内の精鋭チームにより創造性と緻密さを結集して作り上げられたもので、ベントレーの次なる章を示す象徴であり、ブランドDNAを未来へと繋げるものとなる。

歴代“ウィングドB”エンブレム。上が最新の5代目。初代からの進化がよくわかる。
ベントレーのエンブレムは、創業以来一貫して“B”の文字を中心に、両翼を広げたデザインが採用されている。そのデザインは、ベントレーの躍動感を表現するだけでなく、第一次世界大戦中にW.O.ベントレーが航空機用エンジンの設計に携わっていた背景も反映している。また、左右の羽根の枚数を意図的に変えることで、偽造防止という機能性も備えていた。
1931年には、ロールス・ロイスの傘下に入るのを機に、第2世代のエンブレムが誕生。黒い楕円の中に“B”を配し、両翼にはそれぞれ10本の直線的な羽根をあしらうなど、よりシンプルで左右対称のスタイルが採用され、最も長きにわたり使用されることとなった。1996年には、初代デザインへのオマージュとして、より装飾性を高めた第3世代へと移行。中心の“B”はより印象的に、翼のラインには再び緩やかなカーブが取り入れられ、クラシックと現代性を融合させた表現に生まれ変わった。
そして1998年、フォルクスワーゲングループへの移行にあわせて、2002年に初代コンチネンタルGTとともに第4世代が誕生。1919年の非対称デザインが再び採用され、左翼には10枚、右翼には11枚の羽根を配したこのエンブレムは、現代のベントレーにおけるブランドアイデンティティの核として、今なおその存在感を放ち続けている。

公開された新しい“ウィングドB”エンブレム。ベントレーの106年の歴史の中で最も大胆な進化を遂げた。新たな翼のフォルムは、従来よりもシャープでダイナミックで、全体のシルエットはよりクリーンで洗練された印象に仕上げられている。