ニュル記録達成を実現したBMW M3 CSツーリングってナニモノ?
では、このBMW M3 CSツーリングは、一体どのようなクルマなのだろうか。ベースとなるのは、BMW M3 コンペティション M xDrive ツーリングだ。そこから約20kgの軽量化と、約20馬力の出力向上を実現している。その結果、最高出力は550psに達し、0-100km/h加速はわずか3.5秒という俊足ぶりを発揮する。

ニュルブルクリンクサーキットにあるBMW Mブリッジ。モデル名内のCSは、Competition Sportの略。
軽量化の鍵を握るのは、ボンネットやキドニー・グリル、エア・インレット、ディフューザーといった各部に採用されたCFRP(炭素繊維強化プラスチック)だ。これは単に軽くなるだけでなく、クルマ全体の存在感を高める効果も生み出している。
インテリアには、レーシングシーンを彷彿とさせるMアルカンターラ・ステアリングやMカーボン・バケット・シートが採用され、ドライバーの気分をさらに高揚させる。
さらに、専用にチューニングされたサスペンションやスタビライザー、そして標準装備のMカーボン・セラミック・ブレーキが、究極のドライビング性能を支えている。
M xDriveオール・ホイール・ドライブ・システムとの組み合わせにより、あらゆる路面状況で安定した走行と圧倒的なパフォーマンスを両立させているのだ。

M xDriveは「4WD/スポーツ4WD/2WD(後輪駆動)」の3モードから選択可能で、ドリフト走行も可能だ。
このM3 CSツーリングは、日本国内においては30台のみの限定販売となる。メーカー希望小売価格は2098万円で、すでに注文は7月13日で締め切っている。
これほどのパフォーマンスと希少性を兼ね備えたモデルは、「究極のツーリングカー」と呼ぶにふさわしい。サーキットでの圧倒的な速さと、日常での使い勝手を高次元で両立させたこのM3 CSツーリングは、まさにBMW Mが追求する「駆けぬける歓び」の象徴だと言えるだろう。