「アルピナ(ALPINA)」ブランドの商標権が2025年末でBMWグループに譲渡されるため、創業家のボーフェンジーペン家が手がけた最後のアルピナ車となる、B3GT。そのディテールを写真で紹介しよう。

ハイパワーなだけではない、乗り心地も秀逸

B3GTおよびB4GTに関しては以前ショールームに展示されたものを紹介したが、今回は公道で試乗したB3リムジン(セダン)GTを紹介しよう。従来モデルのB3をベースに、3.0Lの直6ツインターボエンジンは最高出力529ps/最大トルク730Nmにパワーアップ。これに8速スポーツATと可変式4WDシステムおよび電子制御LSDを組み合わせる。増大したパワーに対応させるため、エンジンルーム内にはドーム バルクヘッド レインフォース ストラットや高レートのリアスタビライザーも備わる。

エクステリアでは、フロントスポイラーに小さなカナードとスプリッターを装着し、新デザインのリアディフューザーと組み合わせて、前後の総合的なエアロダイナミクスを高めている。アルピナ伝統のサイドストライプのロゴは「B3GT」に変更され、GT専用のデザインカラーである「オロ テクニコ」と呼ばれるゴールド仕上げの20インチ鍛造ホイールが足元を引き締めている。

アルピナらしくスポーティかつラグジュアリーなインテリアも、シフトパドルやステッチなどにオロ テクニコを採用している。また、ATセレクターはBMWではスイッチ式となったが、アルピナでは引き続きレバー式を採用している。

そのパワーは日本の公道では十分以上で、少しアクセルペダルに力を入れれば独特の快音を上げて鋭い加速を見せる。BMW伝統のハンドリングの良さはアルピナがさらに磨きをかけており、しかも超偏平タイヤを履いていると思えないほど乗り心地は良い。まさにボーフェンジーペン家による集大成ともいうべきアルピナ B3GTにはワゴン(ツーリング)も設定され、同じパワートレーンを搭載したB4GT(グランクーペもラインナップされている。

なお、ボーフェンジーペン家では新ブランド「ボーフェンジーペン」を立ち上げて、新たなモデルを開発していくという。

BMWアルピナ B3GTセダン 主要諸元

●全長×全幅×全高:4725×1825×1440mm
●ホイールベース:2850mm
●車両重量:1840kg
●エンジン:直6 DOHCツインターボ
●総排気量:2992cc
●最高出力:389kW(529ps)/6250-6500rpm
●最大トルク:730Nm(74.4kgm)/2500−4500rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・59L
●WLTCモード燃費:未発表
●0→100km/h加速:3.4秒
●巡航最高速度:308km/h
●タイヤサイズ:前255/30ZR20、後265/30ZR20
●車両価格(税込):1650万円<右ハンドルは1680万円>

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