伝説の血脈を受け継ぎ、「ルノー 5 ターボ3」が電気自動車で誕生
「ルノー 5 ターボ 3E」は、1980年代にラリーで活躍したミッドシップモデル「ルノー 5 ターボ」とその発展型である「ルノー 5 ターボ2」が、100%電気自動車(BEV)として現代に蘇ったモデル。
アルミとカーボンを組み合わせた新開発プラットフォームに、最高出力277ps(204kW)のインホイールモーター(後輪左右に1基ずつ計2基)を搭載。最大トルクは4800Nmを発生し、そのパワーを左右輪を独立制御することでトルク配分を最適化し、圧倒的な俊敏性とドリフト性能を実現する。かつての「ルノー 5 ターボ/ターボ2」と同様、後輪駆動となる。
全長4.08m、全幅2.03mというコンパクトなサイズながら、0-100km/h加速は3.5秒、最高速270km/h、パワーウェイトレシオは2.6kg/psとスーパーカー並みの数値を誇る。
800Vアーキテクチャと70kWhバッテリーを搭載し、DC急速充電(最大330kW)に対応。15分で15〜80%の充電が可能で、WLTP航続距離は400km以上となる見込み。

「ルノー 5 ターボ 3E」はラリーやレース用車両ではなく、公道走行が可能なロードカー。ルノー史上もっともパワフルで先進的なBEV(バッテリー電気自動車)であり、レース仕様へのアレンジも想定されている。
聖地コルシカ・カルヴィで圧巻のパフォーマンスを披露
「ルノー 5 ターボ 3E」のデモンストレーション走行は、2025年10月5日と6日、カルヴィ港の特設エスプラネードと、ツール・ド・コルスの伝統のスペシャルステージ「ノートルダム・ド・ラ・セラ」「モンテグロッソ」で実施。
車両を操ったルノーのアンバサダー兼ラリードライバーのジュリアン・ソーニエは、多くの観客の前で555psの電動パワーを解き放ち、俊敏な旋回性能と圧巻のドリフトを披露。走行後、「ルノー 5 ターボ 3Eのステアリングを握る体験は衝撃的でした。スーパースポーツカーとしての性能はもちろん、ラリーカーとしての俊敏さとドリフト性能が際立っています。加速はスピードが増しても衰えず、ブレーキも極めて強力で、かつ驚くほどコントロールしやすい」とその衝撃の走行感覚をコメントしている。

オリジナルの5ターボとターボ2にインスパイアされたエクステリアは過激そのもの。大きなオーバーフェンダー、左右両端まで伸ばされた大型のディフューザーは迫力満点。