2025年10月16日〜19日(現地時間)、WRC第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリーがドイツ南東部パッサウを起点としドイツ、チェコ、オーストリアの3カ国のターマック(舗装路)で開催され、トヨタのカッレ・ロバンペラが優勝、2位にトヨタのエルフィン・エバンス、3位にはヒョンデのオィット・タナックが入った。勝田貴元(トヨタ)は4位でフィニッシュ、セバスチャン・オジェはコースアウトで痛恨のデイリタイアとなった。

トヨタは1-2フィニッシュでマニュファクチャラーズ5連覇を確定

代わってヒートアップしたのが2位争い。終始エバンスがリードしてきたこの戦いは、SS12でのベストタイムによりタナックが逆転。その差を8.4秒に広げて最終日デイ4を迎える。

ティエリー・ヌーヴィル(ヒョンデ)の派手なクラッシュで幕を開けた最終日、今度はエバンスがペースを上げる。SS16、SS17とタナックとの差を詰め、最終パワーステージで見事に逆転。これでトヨタが1-2となった。

オジェのデイリタイア後は危なげなくラリーをまとめたロバンペラはそのままシーズン3勝目、フィニッシュ後は「今はすごくタイトルが欲しい。これでチャンスが出てきたから、トライを続けるよ」と3度目のドライバータイトル獲得に意欲を見せた。

ドライバーズ選手権では2戦を残して、エバンスが247点となり再びランキング首位に浮上。優勝したロバンペラと再出走後、日曜日単独と最終パワーステージで1位となったオジェが234点で並び、そこから大きく遅れて197点のタナックという状況になった。

一方、マニュファクチャラーズ選手権では1-2フィニッシュのトヨタがここで5連覇を確定。トヨタとしては9回目の王座となり、歴代1位のランチアにあと1と迫ることになった。

画像: カッレ・ロバンペラが優勝、エルフィン・エバンスが2位に入り、マニュファクチャラーズ5連覇を確定したトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)。

カッレ・ロバンペラが優勝、エルフィン・エバンスが2位に入り、マニュファクチャラーズ5連覇を確定したトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)。

次戦第13戦ラリー・ジャパンは、11月6日〜9日、愛知県豊田市を起点とした愛知、岐阜両県のターマック(舗装路)で開催される。道幅が狭く、ツイスティなコーナーが連続するステージで、トヨタのドライバー同士の激しいチャンピオン争いが繰り広げられる。(文:新村いつき)

2025年 WRC第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリー リザルト

2025年 WRC第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリー 結果

1位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1)2h36m20.1s
2位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+43.7s
3位:O.タナック(ヒョンデ i20N ラリー1)+49.3s
4位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m06.8s
5位:A.フルモー(ヒョンデ i20N ラリー1)+2m04.6s
6位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+2m13.9s
7位:J.マカリアン((フォード プーマ ラリー1)+5m48.8s
8位: O.ソルベルグ(トヨタ GRヤリス ラリー2)+8m56.2s
9位:J.チェルニー(シュコダ ファビアRS ラリー2)+10m51.1s
10位: F.マレス(トヨタ GRヤリス ラリー2)+11m21.2s

2025年 WRC第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリー スーパーサンデー 結果

1位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)39m56.4s
2位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+8.0s
3位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+9.0s
4位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+17.5s
5位:O.タナック(ヒョンデ i20N ラリー1)+22.0s

2025年 WRCドライバーズランキング(第12戦終了時)

1位 E.エバンス(トヨタ)247
2位 S.オジェ(トヨタ )234
2位 K.ロバンペラ(トヨタ)234
4位 O.タナック(ヒョンデ)197
5位 T.ヌーヴィル(ヒョンデ)166
位 勝田貴元(トヨタ)110
7位 A.フルモー(ヒョンデ)96

2025年 WRCマニュファクチャラーズランキング(第12戦終了時)

1位 トヨタ 632
2位 ヒョンデ 464
3位 Mスポーツ フォード 176

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