「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、メルセデス・ベンツ CLSシューティングブレークだ。

走りの良さはCLSクーペ譲り。しかも利便性も高い

画像: エアマティック サスペンションによる乗り心地はきわめてしなやかで、フラットな姿勢を保ってくれる。

エアマティック サスペンションによる乗り心地はきわめてしなやかで、フラットな姿勢を保ってくれる。

リアシートは、クーペでは左右独立のセパレートシートが与えられているが、シューティングブレークでは3人掛けを採用している。これにより、乗車定員はクーペの4名から5名になっている。

また、クーペではリアシートへの乗降時には頭をかがめなければならず、座るとウインドーが狭いので閉塞感があったが、シューティングブレークはリアエンドまで続くサイドウインドーが与えられたことで開放感が向上している。ヘッドクリアランスも十分に確保され、日常的にも使える空間となっている。外見から想像されるよりも、ずっと利便性に優れているのだ。

搭載されるエンジンは、3.5L V6/4.6L V8ツインターボ/5.5L V8ツインターボの3種類。ユーザーの用途に配慮し、メインとしてはCLSクラスで初となる4WDモデルの「CLS550 4マティック ブルーエフィシェンシー」が導入されたのも特徴だろう。

走りに関しては、既に定評あるCLSクラスの派生モデルらしく、文句の付けようがない仕上がりだ。エアマティック サスペンションによる乗り心地は、きわめてしなやかにフラットな姿勢を保ってくれる。ワゴンとしては世界最高峰の走りを身につけているのも、このクルマならではの強みだ。

車両価格はそれなりに高い。だが、このCLSシューティングブレークは魅惑的なスタイリングに、優れた利便性と卓越した走行性能など、他の車種では代わりのきかない、このクルマしか持ち得ない魅力をいくつも備えたクルマといえるだろう。

画像: 408psと600Nmを発生する4.6LのV8ツインターボを、CLSとしては初の4WDと組み合わせた。

408psと600Nmを発生する4.6LのV8ツインターボを、CLSとしては初の4WDと組み合わせた。

メルセデス・ベンツ CLS550 4マティック ブルーエフィシェンシー シューティングブレーク 主要諸元

●全長×全幅×全高:4970×1880×1420mm
●ホイールベース:2875mm
●車両重量:2030kg
●エンジン:V8 DOHCツインターボ
●総排気量:4663cc
●最高出力:300kW(408ps)/5000-5750rpm
●最大トルク:600Nm(61.2kgm)/1600-4750rpm
●トランスミッション:7速AT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・80L
●JC08モード燃費:9.4km/L
●タイヤサイズ:前255/35R19、後285/30R19
●当時の車両価格(税込):1240万円

This article is a sponsored article by
''.