ルノーグループは、かつてブランドアイコン的存在だった初代「トゥインゴ」を、電気自動車(EV)「E-Tech electric」として復活させた。新型「トゥインゴ E-Techelectric」は、初代を受け継ぐ遊び心と、シティモビリティの課題をみごとに融合させている。使い倒して楽しめる、チャーミングなBEVの誕生だ。

アンチBEV派にも響く「初代トゥインゴ」へのオマージュ

5(サンク)、4(キャトル)に続く、懐かし型ルノーBEVの第三弾(5ターボも入れれば第四弾)、と言ったところだろうか。新型トゥインゴE-Tech electricはルノーの電動化戦略における最も重要な「ゲームチェンジャー」のひとつとして、初代譲りの愛らしさに次世代コンパクトシティムーバーの未来感性を併せ持つ魅力的な姿で登場した。

画像: 初代を思わせる「笑顔」のような表情を持つLEDシグネチャーと、ワンボックス・シルエットをモダンに再解釈したプロポーションが特徴。写真のボディカラーはAbsolute Green。

初代を思わせる「笑顔」のような表情を持つLEDシグネチャーと、ワンボックス・シルエットをモダンに再解釈したプロポーションが特徴。写真のボディカラーはAbsolute Green。

画像: 丸みを帯びたリアウィンドウと半月型のテールライトは、一目でトゥインゴとわかる親しみやすい外観を形成。このデザインは、機能性と初代への敬意を両立させている。

丸みを帯びたリアウィンドウと半月型のテールライトは、一目でトゥインゴとわかる親しみやすい外観を形成。このデザインは、機能性と初代への敬意を両立させている。

もっともルノー的な「ゲームチェンジャー」の意味合いは、そうとうお金絡みのところにありそうだ。たとえば、ルノーグループのEV部門であるアンペア社(Ampere)が掲げる「車両コストを60%削減する」という戦略の具体的な成果としての意味合いがある。

わずか2年半という異例に短い開発期間のコストダウンに対する貢献は、そうとうに大きい。要はクルマづくりそのものに、大きな改革があったということだ。

なにより驚くべきは、「2万ユーロ未満」という価格設定だろう。11月初旬の為替レートでは日本円にして350万円ほど。コストパフォーマンスでしのぎを削る中国ブランドも真っ青なのではないだろうか。それでもけっして、同じ土俵に上がるわけではない。

結局は格好の話になるけれど、初代へのオマージュは圧倒的なバリューを持つ。純粋無垢なブランド力を備えながらのこのプライスタグは、ある意味、無敵と言えるのではないだろうか。BEVの台頭にうんざりしかけているICE派ですら、興味をそそられる可能性も大だ。

新型トゥインゴはむしろ、そういう意味でも「ゲームチェンジャー」になりうるかもしれない。欧州市場向けには2026年初頭を予定、日本への導入についても期待したい。

画像: 初代トゥインゴの「楽しくて、誰もが買える」という哲学は、EVの時代に「手頃で持続可能なシティカー」として進化。

初代トゥインゴの「楽しくて、誰もが買える」という哲学は、EVの時代に「手頃で持続可能なシティカー」として進化。

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