2025年11月9日(現地時間)、F1第21戦ブラジルGP(正式名称サンパウロGP)がブラジル・サンパウロ郊外インテルラゴスのアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェで開催され、マクラーレンのランド・ノリスが優勝。2位にはメルセデスのキミ・アントネリ、3位にはレッドブルのマックス・フェルスタッペンが入った。

ノリスが連日の完勝、さらにピアストリとのポイント差を広げる

土曜日のスプリントに続き、ポールポジションからスタートのノリスがまたも完璧なレースを見せた。ミディアムタイヤを履いたスタートでは、フロントロウに並んだソフトタイヤのアントネリの加速の悪さにも助けられてターン1に首位で飛び込むと、あとは熾烈を極める一方の2位争いを尻目にひとり旅。2回のタイヤ交換のタイミングで全周回トップこそならなかったものの、終始タイヤを労わりながらペースをコントロールする余裕の走りで今季7勝目を挙げた。

フィニッシュ後、笑顔のノリスは「そんなに簡単なレースじゃなかった。ちゃんとプッシュしたよ。展開としては素晴らしく完璧なレースだったけどね。チームのメンター(助言者)だったジル(ジル・ド・フェラン。2023年末没)の国で勝てたのは嬉しい」とブラジル育ちでマクラーレンのコンサルタントを務めていた元ドライバーに勝利を捧げた。

これでドライバーズ選手権争いでは4位に終わったチームメイトのオスカー・ピアストリとの差が24点に拡大。初タイトルに向け、また一歩前進した。

17番手グリッドからスタートした角田裕毅(レッドブル)はランス・ストロール(アストンマーティン)に追突して10秒ペナルティ、さらにピットでこのペナルティを消化する際に10秒未満でスタートさせたとして追加の10秒のペナルティも受け、完走勢最下位の17位に終わった。

画像: ブラジルGPを制したランド・ノリス(マクラーレン)は、前日のスプリントも制して、ドライバーズタイトル獲得に向けて前進した。

ブラジルGPを制したランド・ノリス(マクラーレン)は、前日のスプリントも制して、ドライバーズタイトル獲得に向けて前進した。

ピットレーンスタートから、フェスタッペンが3位表彰台を獲得

16番グリッドからスタートするはずだったフェルスタッペンは、ピットレーンスタートを選択してパワーユニット交換とセットアップ変更を敢行。これが奏功してQ1敗退に終わった前日の予選とは見違えるほどの好ペースで前を行く車を次々とオーバーテイク、2位まであと一歩と迫る3位入賞を果たした。

「いろいろなアクションがあったね。レースペースはすごくよかった。ただ表彰台は想像してなかったけどね。最高のクルマに仕上げてくれたチームには感謝したい」とレース後に語ったフェルスタッペンは、ノリスに差は広げられたものの、ギリギリのところでタイトル争いに踏みとどまっている。

画像: 予選でQ1敗退となったフェルスタッペンは、ピットレーンスタートを選択し、新しいセットアップと新エンジンを投入。最終的に3ストップ戦略を採り、3種類すべてのコンパウンドを使用して、首位と10秒差以内まで迫る走りを見せた。

予選でQ1敗退となったフェルスタッペンは、ピットレーンスタートを選択し、新しいセットアップと新エンジンを投入。最終的に3ストップ戦略を採り、3種類すべてのコンパウンドを使用して、首位と10秒差以内まで迫る走りを見せた。

画像: 多くがミディアムとソフトを使った2ストップ戦略をとったが、レーシング・ブルズのリアム・ローソンとザウバーのニコ・ヒュルケンベルグは1ストップ戦略でポイント圏内に入った。完走17台のうち、採用された戦略は7種類に及んだ。

多くがミディアムとソフトを使った2ストップ戦略をとったが、レーシング・ブルズのリアム・ローソンとザウバーのニコ・ヒュルケンベルグは1ストップ戦略でポイント圏内に入った。完走17台のうち、採用された戦略は7種類に及んだ。

次戦F1第22戦ラスベガスGPは、11月20日、アメリカ合衆国ネバダ州パラダイスのラフベガス・ストリップ・サーキットで開幕、決勝は現地22日土曜日夜20時にスタートする。(文:新村いつき)

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