安全に運転するための10のポイント

ボルボは2007年にセーフティセンターを開設し、実際の衝突試験やコンピュータ上で再現する試験を行なっている。
また日本同様に、スウェーデンでも運転免許の自主返納が問題になっている。だが、身体や認知など、その能力には個人で差があるから、免許を返納する、つまり運転をやめるのは年齢を理由にするのではなく、個人の状態で判断すべき。そこで、高齢ドライバーが安全に運転するための10のポイントが紹介された。
1)速度を控えめに
特に市街地ではスピードを落とし、観察・判断・操作の時間に余裕を持つ。
2)焦らず、意図をハッキリ伝える
他車に急かされても無理をしない。ウインカーや車両位置、速度で自分の意図を明確に示す。
3)周囲への注意を高める
加齢で周辺視野や反応が低下することがあるため、交差点や横断歩道など道路が交差する場面では特に集中する。
4)運転の練習を続ける
不安があれば、ためらわずインストラクターの運転レッスンを受ける。
5)運転を交代する
カップルや夫婦の場合は、運転を交代で担当し、どちらかが運転できなくなったときのために二人とも練習できるようにする。
6)交通量の少ない時間帯や昼間に走る
可能であれば渋滞を避け、見通しの良い日中に運転する。
7)事前にルートを計画する
出発前に行き先と経路を確認する。最新のナビゲーションを活用することも有効だ。
8)安全性能の高いクルマを選ぶ
衝突時の安全性、運転支援(ADAS)、明るいヘッドランプなどを備えたクルマが安心だ。
9)正しい着座とシートベルト
シート位置を調整して楽に操作できるようにする。ベルトのたるみは取り除き、身体にしっかりフィットさせる。
10)駐車操作はサポート機能を活用
360度(バードアイビューなど)カメラやバックカメラを使い、周囲の安全を確認する。

最新の安全装備を搭載したボルボのフラッグシップSUV、XC90とトーマス・ブロバーグ氏。
この10のポイントは、高齢ドライバーだけでなく、すべてのドライバーが意識しておくと良いだろう。そしてやはり、高齢になるほど運転支援システムやナビゲーションなど、最新の安全&快適装備を装着したクルマを選びたいところだが、経済的な問題もある。
今後は、SDV(ソフトウエア デファインド ビークル)や、後付けで装着可能な安全装備などの開発にも期待したいところだ。高齢ドライバーに有益な技術は、年齢に関係なくすべてのドライバーにとって有益なのだから。(写真:ボルボ・カー・ジャパン)


