カウンタック直系ムルシエラゴ。V12エンジンの逞しい音色
続いて乗ったのはムルシエラゴ LP650-4 ロードスター。2009年に50台限定で販売されたスペシャルモデルである。
ムルシエラゴのデビューは2001年。アウディ傘下に入った時には、すでに開発は最終段階だったはずで、実際その車体はディアブロに続き鋼管スペースフレーム構造で作り出されている。6.2L V12エンジンも同様で、その系譜はカウンタックまで遡ることができる。
試乗車は車名のとおり最高出力650psで、e-ギアとの組み合わせ。シートに身体を収め、上方に大きく開いたドアを引き下ろしたら、いよいよ走り出す。

カウンタック、ディアブロと受け継がれたV12を搭載したムルシエラゴは、約10年間にわたり生産され、エンジンも最終的には670psまでパワーアップした。
正直、乗り込む前にはとてつもないクルマと対峙するという畏怖に近い気持ちもあったが、走り出してみれば思ったよりはフレンドリーなクルマだった。リアに長く大きなエンジンを背負っているとは言え、全長は4.6mほどに過ぎず、視界も後方以外は悪くない。そう気づいたらリラックスできて、次第に走りに没頭していった。
印象を支配するのは、耳をつんざくV12サウンド。決してデッドスムーズではなく、とくに低回転域では室内にメカニカルノイズが充満する。古典的な感覚だが、決してイヤじゃない。
意を決して踏み込むと、「シャーン」というよりは「ジャーン」と逞しい音色を響かせながら力強くトップエンドを目指していく。奏でられるのは天使の咆哮などではなく、あえて言えば男らしい唸り。それこそがランボルギーニである。

6.2LのV12 DOHCエンジン。鋼管スペースフレームに補強として貼り付けられたCFRPが剛性を確保。ハイパワーを支える。
ペースが上がってくると、やはりリアの長さが気になるが、フロントの反応が軽快なので、慣れれば十分に手の内に置ける。洗練されているとは言えないが、正直なところ想像よりもはるかにちゃんと攻められるクルマだったのだ。
クラシックモデルに乗れると聞いた際に期待したのはミウラやカウンタックで、最初はちょっと肩透かしだなと思ったものだった。しかし、結果として今回この2台の試乗は得難い経験となった。何しろ、ともに今の経営体制になってすぐのモデルであり、ランボルギーニがビジネスを拡大させていく、まさに先鞭をつけた重要な存在だったのだから。
2024年、ランボルギーニは合計1万0687台の車両をデリバリーした。1999年のそれは265台である。その成長ぶりは文句なしに賞賛に値する。
そして2025年、レヴエルト、ウルスSEに続いてテメラリオの投入で電動化モデルが揃い、ランボルギーニは次の時代の扉を開くことになる。今年もその展開からは目が離せそうにない。
そして個人的には・・・今さらながらガヤルドをすっかり気に入って、中古車情報ばかり検索している今日このごろである。
ランボルギーニ ガヤルド LP510-4 主要諸元
●全長×全幅×全高:4300×1900×1165mm
●ホイールベース:2560mm
●車両重量:1520kg
●エンジン:V10 DOHC
●総排気量:4961cc
●最高出力:500ps/7800rpm
●最大トルク:510Nm/4250rpm
●トランスミッション:6速AMT
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:前235/35R19、後295/30R19
●最高速度:310km/h
ランボルギーニ ムルシエラゴ LP640-4 主要諸元
●全長×全幅×全高:4610×2058×1135mm
●ホイールベース:2665mm
●車両重量:1665kg
●エンジン:V12 DOHC
●総排気量:6496cc
●最高出力:640ps/8000rpm
●最大トルク:660Nm/4250rpm
●トランスミッション:6速AMT
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:前245/35R18、後335/30R18
●最高速度:340km/h



