新しいプラットフォームでこれまでにない広い空間を創造
Nシリーズの復活は、軽自動車へのホンダの新たな回答であり、市場への意欲を示している。
かつてまだホンダに2輪車メーカーのイメージが強かった1967年、ホンダは満を持して軽自動車「N360」を発表、その常識破りのクルマ作りで市場を驚かせた。バイクのエンジンを思わせる高性能高回転型4ストローク空冷直列2気筒SOHC、4隅にタイヤを配した合理的なFFレイアウトなど、それまでの軽自動車では考えられないものだった。そしてこのN360はあっという間に軽自動車市場を席巻してしまった。ホンダにとってこれが初めての本格的な量産乗用車で、その成功をきっかけに、小型乗用車の分野に進出していくことになる。
そのN360から44年、ホンダが再び軽自動車をイチから作り直そうと考えたのが新しい「Nシリーズ」であり、その第一弾となるのがN BOXだ。「N」にはニュー、ネクスト、ニッポン、乗り物という意味が込められているというから、「次世代ニッポンの新しい乗り物」というわけだ。

N BOXには標準仕様とより上質で個性的なカスタム仕様があり、カスタム仕様にはターボバージョンも用意される。
N BOXは軽自動車の概念を超える広さ、便利さ、経済性を備えたスモールハイトワゴン。ホンダのクルマ作りの原点であるMM思想(マンマキシマム・メカミニマム)の下、まったく新しいプラットフォームから、これまでにない空間を創造していることにまず注目したい。
室内の広さはまさに驚愕。ホイールベースを100mmも拡大し、ホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用したことにより、室内長、高さとも文句なしに軽自動車ナンバー1となっている。その広さを最大限に生かすため、あえて後席にスライド機構を採用していないのも注目点。荷室に灯油ポリタンク4個が積める余裕を確保しながら、後席を座面2分割跳ね上げチップ式とすることで、ベビーカーを畳まずに載せることができる空間を生み出している。
また後席はワンアクションで畳むこともでき、畳めば高さ1400mm、長さ1560mmの軽自動車とは思えない広大な荷室空間が出現する。リアハッチゲート開口部の地上高はわずか480mmなので、身体ごと乗り込んで自転車を積むこともできる。
