SSとEVスポットの数はすでに逆転? これからは「充電の質」が重要に
絶対的な台数こそいまだに「多い」とは言えないものの、日本においてもEVのマーケットが広がっているように思える。選択肢=車種バリエーションが着実に増えていることがたぶん、その理由のひとつ。加えて、充電インフラが身近な存在になり始めていることも大きい。

デモンストレーションの会場となったトヨタモビリティ東京 小平BS前店には、150kWの一口端末が1基、設定されていた。端末は何種類かあるそうで、操作方法は微妙に異なる。
単純に拠点数だけで見るなら、日本全国のガソリンを販売するサービスステーション(SS)の数は、EV充電できるスポットの数に、すでに逆転されているそうだ。漸減傾向が続いているSSは2025年3月末の段階でほぼ2万7000カ所で、EVスポットは2万9000カ所に迫るという。
数値だけでなく「肌感」としても、身近なSSの廃業は現実に起きている。原因はおおむね、地下タンクをはじめとする施設の老朽化と、クルマの燃費性能の向上にともなう需要の減少。ネガティブ/ポジティブ両面での相乗効果が、地域の自動車文化を支えてきた公共性の強い施設としてのSSの事業継続を、難しくしていると言ってもいいかもしれない。
明確な影響はこれから顕在化することになるのかもしれないけれど、一気に不安定化してしまった中東情勢なども、ちょっとした「後押し」になってしまいそうだが・・・。
数が充実してくれば、今度は「質」が求められるようになるのは必然のこと。150kWの急速充電機の普及といった充電速度そのものの速さとともに、充電する時間の効率を高めることも大切になってきた。そういう意味では、大型商業施設などでの「ながら充電」の恩恵を普通に享受しているリアルEVユーザーも少なくないのではないだろうか。
2025年10月からトヨタが、国内の販売店における展開を本格化させている充電サービス「TEEMO(ティーモ)」も、「充電の質」を充実させてくれる重要な要素のひとつ。とくに専用アプリを使った予約システムのメリットは大きい。ご近所の販売店で行う基礎充電はもちろんだけれど、出先での経路充電でも時間的なロスを抑えてくれそうだ。
今回の取材会は、トヨタブランドにとって第2弾となるフルBEV「bZ4Xツーリング」との初遭遇となったのだったが、クルマとしての完成度も含めて、電気自動車を使った「ツーリング」がどんどん楽しく身近に育っていく・・・そんな予感がした。



