土曜日、雨の中でオジェがラリーをリード
今シーズン初となるヨーロッパでのグラベルラリーは、混戦を象徴するかように、ラリー中盤からの降雨や相次ぐパンクなどで荒れた展開となった。
木曜日から金曜日を同じスタート順で走る今回、先頭スタートのエバンスと2番手スタートの勝田が路面掃除役に苦しむ中、まず主導権を握ったのはヒョンデのアドリアン・フルモーだった。しかし、天候が崩れた土曜日にフルモーはパンクを喫して大きくタイムロス、表彰台圏外に去ってしまう。
代わって首位に立ったのは金曜日まで慎重な走りに徹していたセバスチャン・オジェ。雨が強くなった午後には、好コンディションで走ったソルベルグが圧巻のタイムで一時首位を奪う場面もあったが、オジェはすぐに順位を取り戻し、その後は僅差で追っていたヌーヴィルとの差を広げて21.9秒のリードで最終日を迎える。

土曜日に首位に立ったセバスチャン・オジェ(トヨタ)。
最終日も雨模様、さらに厳しいコンディションに
4つのSSが設定されていた最終日日曜日も雨模様。オジェはタイム差を考え、慎重な走りでふたつのSSをこなしていく。
だが、17.3秒差で迎えたSS22のステージ序盤、カーナンバー1のGRヤリス・ラリー1にまさかのパンクが発生。ステージ上でのタイヤ交換を余儀なくされたオジェは一気に6番手まで順位を下げてしまった。同じステージでは、ヌーヴィルと争っていたトヨタのサミ・パヤリもパンク。こちらもステージ上でタイヤ交換を行い、3番手から7番手まで陥落した。
トヨタ勢の相次ぐ不運で楽々と首位に立ったヌーヴィルは、最終ステージも2番手タイムで締め、今シーズン初優勝を達成。第4戦クロアチアの最終ステージでコースアウトした無念を晴らしたヌーヴィルは「タフなラリーだったけど、これでようやくチームのみんなの努力が報われた」と笑顔を弾けさせた。
最終日に3位まで浮上してフィニッシュしたエバンスが、ドライバーズ選手権で首位をキープ。勝田との差を12点に広げている。
一方マニュファクチャラーズ選手権ではまだトヨタのリードは大きいが、ヒョンデのパフォーマンスもヒケをとらず、後半戦のグラベル連戦ではさらなる激戦が予想される。

思わぬ形で勝利を掴んだティエリー・ヌーヴィル(右)/マルティン・ヴィーダガ組(ヒョンデ)。第4戦では最終日に勝利を逃し、ここでは勝利が舞い込んだ。ドライバーズ選手権はいよいよ混戦となってきた。
次戦WRC第7戦はラリー・ジャパン。5月28日〜31日、愛知県豊田市を起点とした愛知/岐阜のターマック路面で開催される。(文:新村いつき)
2026年 WRC第6戦ラリー・ポルトガル リザルト
2026年 WRC第6戦ラリー・ポルトガル 結果
1位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20N ラリー1)3h53m01.7s
2位:O.ソルベルグ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+16.3s
3位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1))+29.1s
4位:A.フルモー(ヒョンデ i20N ラリー1)+54.8s
5位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m12.6s
6位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m26.6s
7位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1)1)+2m50.9s
8位:D.ソルド(ヒョンデ i20N ラリー1)+4m10.0s
9位:M.セスクス(フォード・プーマ ラリー1)+6m49.2s
10位:T.スニネン(トヨタ GRヤリス ラリー2)+11m13.8s
2026年 WRC第6戦ラリー・ポルトガル スーパーサンデー 結果
1位:O.ソルベルグ(トヨタ GRヤリス ラリー1)43m15.1s
2位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+4.2s
3位:A.フルモー(ヒョンデ i20N ラリー1)+4.3s
4位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+10.6s
5位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20N ラリー1)+11.4s
2026年 WRCドライバーズランキング(第6戦終了時)
1位:E.エバンス(トヨタ)123
2位:勝田貴元(トヨタ)111
3位:O.ソルベルグ(トヨタ)92
4位:A.フルモー(ヒョンデ)79
5位:S.パヤリ(トヨタ)78
6位:S.オジェ(トヨタ)67
7位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ)65
2026年 WRCマニュファクチャラーズランキング(第6戦終了時)
1位:トヨタ 311
2位:ヒョンデ 218
3位:Mスポーツ・フォード 71




