初代は1997年登場。2026年夏に4代目がついに発売
初代エルグランドが登場したのは1997年。当時としては異例とも言える高級ミニバンとしてのパッケージが大ヒットを記録し、一時代を築いた存在である。当時トヨタにもグランビアというミニバンが用意されていたが、販売では苦戦。1999年の改良ではエルグランドを意識してか押し出しの強いフロントマスクへ変更。その兄弟車としてグランドハイエースまで登場して対抗した。
この戦いはその後も続き、2002年5月に2代目エルグランドが登場すると、トヨタはエスティマをベースとしたFFのLサイズミニバン、アルファードを投入することになる。対するエルグランドは2010年の3代目でFFベースとなり、改良重ねて現在まで16年にわたり生産されてきたが、その間にトヨタアルファードは2代目、3代目とモデルチェンジごとに商品力を高め、現在ではアルファード/ヴェルファイアが高級ミニバン市場の主役となったことは周知のとおりだ。
そんな中で満を持して登場した新型エルグランドに対しては、日産としても相当な力の入れてきている。日本初採用となる第3世代「e−POWER」をはじめ、V37型スカイラインから熟成を重ねてきた「インテリジェントダイナミックサスペンション」、エクストレイルやセレナでもお馴染みの電動四輪制御技術「e-4ORCE」など、最新技術が惜しみなく投入されている。
実際にクローズドコースでハンドルを握ると、その走りの完成度の高さに驚かされた。

エクステリアデザインはモダンにまとめあげられ、高級ミニバンに相応しい威風堂々とした佇まいを表現する。ホイールは軽量化を追求したデザインで、シルバーのフィニッシャーが全体の統一感を実現。
試乗コースはアップダウンやタイトコーナーが連続する、比較的走りの違いが分かりやすいレイアウト。しかし、最近試乗した日産車の中でも最大級と言えるボディサイズでありながら、ノーズが驚くほど自然に向きを変えていく。四輪による姿勢制御が巧みで、不安感がまったくない。狙ったラインをなぞるように走る感覚が、とにかく気持ちいいのだ。
パワーユニットの第3世代e−POWERも強力だ。詳細スペックはまだ明かされていないが、前後モーターの最大トルクは500Nm以上にもなるといい、事実アクセルペダルを強く踏み込んだ際の瞬発力は、決して軽くないこの大柄なボディを意図も容易く加速させる。
それと同時に、直線で100km/hまで一気に加速したときのなめらかさと静粛性が印象的だった。吸音材や遮音材を効果的に配置した高遮音ボディに加え、風切り音も抑える遮音ガラスを採用するなど徹底した対策が施されているというが、その効果は絶大。さらにエンジン音とロードノイズを打ち消す「新世代アクティブノイズコントロール」も相まって、高速巡航時の静けさはライバル勢の中でもトップレベルと言っていい。
