2026年5月28日(木)から31日(日)の4日間の日程で、WRC(世界ラリー選手権)第7戦ラリー・ジャパンが愛知県豊田市のトヨタスタジアムをベースに、愛知県/岐阜県周辺のターマック(舗装路)ステージを舞台に行われる。今季2勝をあげ、ドライバーズランキング2位につける勝田貴元(トヨタ)が地元凱旋ラリーでどんな走りを見せるか。開催時期が昨年までの11月から5月下旬へと移り、これまでとは異なるコンディションで行われることがポイントとなる。

11月開催から5月開催への変更でラリーはどう変わるか

今シーズン、トヨタは開幕から5連勝を達成。連勝は前戦のラリー・ポルトガルで途絶えたが、マニュファクチャラー選手権でライバルのヒョンデを93ポイントリードしている。

中でも好調なのが、第3戦サファリ・ラリー・ケニアでWRC初優勝を達成、続く第4戦クロアチア・ラリーでも優勝し、ドライバー選手権で一時トップに立った勝田貴元(トヨタ)。前戦ラリー・ポルトガルでランキング2位に後退したが、今週末のラリー・ジャパンでの飛躍に期待が高まっている。トヨタはもちろんのこと愛知県出身の勝田にとっても、ほかのどのドライバーよりもこの時期のコンディションを知るエリアなだけに大きなアドバンテージになると思われる。

画像: 地元凱旋ラリーに意欲を見せる勝田貴元(トヨタ)。2022年のこのイベントで総合3位に入るなど、このラリーを得意としている。

地元凱旋ラリーに意欲を見せる勝田貴元(トヨタ)。2022年のこのイベントで総合3位に入るなど、このラリーを得意としている。

トヨタは、このラリー・ジャパンにマニュファクチャラーズポイント獲得資格を持つワークスエントリーとして、2023年と2024年にラリージャパンで優勝しドライバー選手権でトップに立つエルフィン・エバンス、開幕戦ラリー・モンテカルロを制しランキング3位のオリバー・ソルベルグ、スポット参戦ながら第5戦ラリー・イスラス・カナリアスで勝利するなど王者の貫禄を示すセバスチャン・オジェの3人を起用。勝田には思う存分攻めることができる状況が整っている。

なお、ラリー・ジャパンには全日本ラリー選手権で活躍する新井大輝、勝田範彦、奴田原文雄といったドライバーたちがGR ヤリス ラリー2で参戦。世界のトップを相手にどんな走りを見せるのか、注目したい。

画像: トヨタはエルフィン・エバンス、オリバー・ソルベルグ、セバスチャン・オジェがワークスエントリー。勝田貴元は4台目のGRヤリスラリー1をドライブ。サミ・パヤリは今回はラリー2で出場する。

トヨタはエルフィン・エバンス、オリバー・ソルベルグ、セバスチャン・オジェがワークスエントリー。勝田貴元は4台目のGRヤリスラリー1をドライブ。サミ・パヤリは今回はラリー2で出場する。

画像: ヒョンデはティエリー・ヌーヴィル、アドリアン・フルモー、ヘイデン・パッドンの3台がエントリー。前戦優勝の勢いを駆って、ラリー・ジャパンに挑む。

ヒョンデはティエリー・ヌーヴィル、アドリアン・フルモー、ヘイデン・パッドンの3台がエントリー。前戦優勝の勢いを駆って、ラリー・ジャパンに挑む。

【参考】2026年 WRCドライバーズランキング(第6戦終了時)

1位:E.エバンス(トヨタ)123
2位:勝田貴元(トヨタ)111
3位:O.ソルベルグ(トヨタ)92
4位:A.フルモー(ヒョンデ)79
5位:S.パヤリ(トヨタ)78
6位:S.オジェ(トヨタ)67
7位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ)65

【参考】2026年 WRCマニュファクチャラーズランキング(第6戦終了時)

1位:トヨタ 311
2位:ヒョンデ 218
3位:Mスポーツ・フォード 71

ラリージャパンは2026年も、過去3年と同じく愛知県豊田市の「豊田スタジアム」にサービスパークが置かれ、愛知県と岐阜県の山岳地帯を中心とする舗装路でステージが行われるが、開催時期が去年までの11月から5月下旬へと変更。例年とは異なるコンディションとなるのが大きなポイント。11月と比べると気温、路面温度ともに高く、気温は30度前後に達することも予想され、梅雨入りが早まればウエットコンディションになる可能性もある。

ステージは狭い山岳路を駆け抜けるツイスティなターマックが中心で、ガードレールや急斜面、深い森林が路肩に迫り、絶えず曲がり続ける難関なコース設定。WRCの中でもテクニカルなイベントのひとつとして知られおり、どのステージでも高い集中力と勇気が求められる。

ただ、路面は全体的にフラットで、インカットできるコーナーもそれほど多くないためクリーンなコンディションが保たれやすく、例年以上に走りやすい路面での戦いとなるともいわれる。

画像: 写真は昨年のラリージャパンのもの。晩春から初夏に開催時期が変更されることで、景色や雰囲気は一変する。路面上の落ち葉は少なく、より安定したコンディションになると期待されている。

写真は昨年のラリージャパンのもの。晩春から初夏に開催時期が変更されることで、景色や雰囲気は一変する。路面上の落ち葉は少なく、より安定したコンディションになると期待されている。

名古屋城近くの愛知県体育館でのオープニングセレモニーでスタート

ラリーは5月28日木曜日朝8時過ぎから豊田市の鞍ケ池公園でシェイクダウンに続いて、夕方、名古屋城にほど近い愛知県体育館の敷地内でオープニングセレモニーでスタート。

ステージでの戦いは29日金曜日の朝から開始され、デイ1として愛知県内でアスケ(足助)、イセガミズ・トンネル(伊勢神トンネル)、イナブ/シタラ(稲武 /設楽)という3本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行する。

競技2日目となる30日土曜日のデイ2は、愛知県と岐阜県を走行。オバラ(小原)、エナ(恵那)、マウント・カサギ(笠置山)という3本のステージを、恵那峡ワンダーランドに設けられるタイヤフィッティングゾーン(TFZ)での簡易的なサービスを挟んで各2回走行。1日の最後には、豊田市に新たに設けられた3.19kmのスーパーSS、フジオカSSS(藤岡)をSS13/14として2回走行する。デイ2は全部で8本のステージを走行し、その合計距離は120.22kmと3日間で最長となる

ラリー最終日、31日日曜日のデイ3は、愛知県でヌカタ(額田)、レイク・ミカワコ(三河湖)、シェイクダウンが行われる鞍ケ池公園での「クラガイケSSS」を各2回走行。6本のステージの合計距離は74.06kmで、そのうち最終のSS20「レイク・ミカワコ2」は、今年もトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが付与される「パワーステージ」に指定されている。

ラリーは3日間で20本のステージを走行し、その合計距離は302.82km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は905.27kmとなる。

画像: 2026年ラリー・ジャパンのステージマップ。愛知県の豊田、下山、岡崎、岐阜県の恵那、中津川周辺の山岳ターマックにステージが設けられる。

2026年ラリー・ジャパンのステージマップ。愛知県の豊田、下山、岡崎、岐阜県の恵那、中津川周辺の山岳ターマックにステージが設けられる。

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