エストニアとキャラクターは似ているが、路面はさらに硬質で、よりハイスピード
フィンランドはラリー発祥の地のひとつで、ラリー・フィンランドはWRCを代表する超高速グラベル(未舗装路)イベント。かつて「1000湖ラリー」という名で開催されていたとおり、数多くの湖が点在するフィンランド中央部の湖水地帯が戦いの舞台となり、「森と湖のラリー」とも呼ばれる。
地理的にも比較的近い前戦ラリー・エストニアと基本的なキャラクターは似ているが、異なる点も多い。ステージは緩やかな高速コーナーが連続、道幅は全体的に広く、路面は硬質で、そのためよりハイスピードとなり、クレスト(大きな丘)越えも多く設定される。ドライコンディションややや湿り気を帯びたダンプコンディションでは非常に高いグリップを安定して得ることができ、普通に走る限りはまるで舗装路のように感じるほどだ。
見どころは、超高速ドリフトと数十メートル飛ぶビッグジャンプで、きわめてスリリングだが、すべてがうまくかみ合えば自信が高まり運転する喜びを感じることができることから、ラリー・フィンランドを「お気に入りのラリー」に挙げる選手は多い。走り慣れた環境に似ているのか、北欧出身ドライバーが好成績をあげているのも特徴となる。

ラリー・フィンランドの路面。路面は全体的に平滑で硬質で、緩やかな高速コーナーが連続するため、WRCのなかでも超高速のスリリングなラリーとなる。
昨年2025年のラリー・フィンランドでは、トヨタのカッレ・ロバンペラが悲願の母国優勝を達成。2位に勝田貴元、3位にはセバスチャン・オジェ、4位、5位にもエルフィン・エバンス、サミ・パエリが入り、トヨタは1位から5位を独占する大勝となった。
【参考】2025年 WRC第9戦ラリー・フィンランド 結果
1位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1)2h21m51.4s
2位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+39.2s
3位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+45.1s
4位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+48.1s
5位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m18.8s
6位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20N ラリー)+2m01.5s
7位:J.マカリアン(フォード プーマ ラリー1)+4m07.4s
8位:M.セスクス(フォード プーマ ラリー1)+5m17.2s
9位:G.ミュンステール(フォード プーマ ラリー1)+5m24.9s
10位:O.タナック(ヒョンデ i20N ラリー1)+7m38.4s

昨年2025年のラリー・フィンランド制したトヨタのカッレ・ロバンペラ(右)とヨンネ・ハルトゥネン。ふたりにとって初めての母国優勝だった。
