「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、2012年に日本デビューを果たしたキャデラック ATSのセーフティデバイスを体験してみた。

それぞれのセーフティデバイスに納得

一般道での試乗に続いて、ATS プレミアムに搭載されたセーフティデバイスのデモンストレーションを体験することができた。ATSではドライバーに危険を知らせるために、危険が迫っている側の運転席の座面を振動させるという方法を採用しているのもユニークだが、それぞれのデバイスについてもなるほどと納得させられる点が多々あった。

それぞれを見ていくと、まず「オートマチックブレーキ」は、前進だけでなく後退にも対応している点が特徴。また、他社のシステムではしばらくすると自動的に解除されるものが多いのだが、ATSではドライバーが自分の意思で解除するまで電子制御パーキングブレーキが保持される。

車線逸脱を警告する「レーン デパーチャーウォーニング」は、本当に危険なときのみ作動するので、警告が頻繁に出すぎることで、うっとうしい思いをすることもない。「アダプティブ クルーズコントロール」を低中速で試したところ、適宜エンジン出力を高めて車間距離をつめてくれるので、ストレスを感じない。ノロノロ渋滞で前走車についていくのもスイッチひとつでOKだ。

画像: 「オートマチック ブレーキ」は前進、後退とも対応。乗員のパニックによる二次災害が起こらないよう、パーキングブレーキは自動解除されない。

「オートマチック ブレーキ」は前進、後退とも対応。乗員のパニックによる二次災害が起こらないよう、パーキングブレーキは自動解除されない。

その他、駐車場で後退した際に横切る車両の接近を検知すると警告を発して注意を促す「リア クロストラフィックアラート」や、複数の車線がある道路で隣りの車線を走る後続車の存在を知らせ、ドアミラーの死角を補う「サイド ブラインドゾーンアラート」なども備わる。

ニュルブルクリンクで鍛えた走りに、このようなセーフティデバイスも充実させたキャデラック ATS。ドイツ勢が圧倒的に強い日本の輸入車市場に一矢報いる存在になりそうだ。

画像: 車線(白線)を逸脱すると「レーン デパーチャー ウォーニング」は、シート座面を振動させて警告する。

車線(白線)を逸脱すると「レーン デパーチャー ウォーニング」は、シート座面を振動させて警告する。

キャデラック ATS プレミアム 主要諸元

●全長×全幅×全高:4680×1805×1415mm
●ホイールベース:2775mm
●車両重量:1580kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1998cc
●最高出力:203kW(276ps)/5500rpm
●最大トルク:353Nm(35.9kgm)/1700-5500rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FR
●燃料・タンク容量:プレミアム・62L
●JC08モード燃費:未発表
●タイヤサイズ:前225/40R18、後255/35R18
●当時の車両価格(税込):499万円

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