マツダのミッドサイズSUVのCX-5と、ひとまわり小さい都会派クロスオーバーSUVのCX-30。今回、同じパワーユニットを搭載した2台を短時間だが乗り比べる機会を得た。その走りには、どんな違いがあるのだろうか。

文:篠原政明
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意外だが、どちらも4WDの比率は高くない?

CX-5は、2026年5月に3代目にフルモデルチェンジ。いまのところパワートレーンは2.5Lガソリン+マイルドハイブリッドの「e-SKYACTIV 2.5」のみ。CX-30は、同年7月に商品改良され、新たに「e-SKYACTIV 2.5」を搭載した。今回、この同じパワーユニットを搭載した2台を短時間だが乗り比べることができたのだが、まずはインプレの前に最近(2026年7〜8月)の販売実績を紹介しておこう。

画像: CX-30はミッドサイズSUVとコンパクトSUVの中間的なサイズで街中でも扱いやすい。タワーパーキングに収まる全高も高ポイント。

CX-30はミッドサイズSUVとコンパクトSUVの中間的なサイズで街中でも扱いやすい。タワーパーキングに収まる全高も高ポイント。

CX-30は2Lモデルが2026年9月発売のため、すべて2.5Lとなるが、上級グレードの25エアエディションが66%を占める。CX-5ではトップグレードのLが63%、中核グレードのGが34%。いずれも上級グレードから売れるのは多くのニューモデルと同じ傾向だ。ボディカラーは、いずれも最近の他モデルと同様にモノトーン系が人気だが、CX-30では新色のエアログレーメタリック(1位:18%)、CX-5ではネイビーブルーマイカ(3位:14%)の人気に注目される。

意外だったのは、駆動比率。CX-30では61%、CX-5では75%が2WD(FF)をチョイスしている。CX-30はともかく、CX-5の4WD比率はもっと高いと思われたのだが、今回の販売実績は7〜8月のデータであり、今後は4WD比率が高まるかもしれない。また、車両価格も考慮して、ウインターレジャーなどに行く機会が多くないなら、スタッドレス(もしくはオールシーズン)タイヤを履けばFFでも十分と考えるオーナーも少なくないようだ。

男女比では、CX-30が男性77:女性23、CX-5が男性87:女性13。年代構成は、CX-5は20代〜50代までほぼ均一で60代以降が少し減るのに対し、CX-30は50〜60代のダウンサイザーで約4割を占める。幅広い年齢層が、仕事やレジャーにとフル活用するのがCX-5、子育ても落ちついたシニア層が前席中心でシティユース中心で使うのがCX-30か。マツダとしては、うまい棲み分けだと思う。

画像: CX-5は従来型より全長とホイールベースを115mm延長して、ライバル他車のミッドサイズSUVとほぼ同サイズになった。

CX-5は従来型より全長とホイールベースを115mm延長して、ライバル他車のミッドサイズSUVとほぼ同サイズになった。

2.5Lエンジンの搭載で、走りは上質になったCX-30

まずはCX-30から。今回の試乗車はトップグレードの25エアエディション(4WD)。全長は4.4m以下、全幅も1.8m以下というサイズは街中でも扱いやすい。なんといっても1540mmという全高でタワーパーキングにも対応しているのは、都会派SUVらしいところだ。2019年デビューだがスタイルに古さは感じさせず、筋肉質ではないもののブラックの前後バンパー下部やフェンダー、サイドシルなどがクロスオーバー的なテイストを醸し出している。

画像: アルカンターラのインパネをステッチの入ったレザーで覆うなど、インテリアのクオリティは高く、おとなっぽい雰囲気。

アルカンターラのインパネをステッチの入ったレザーで覆うなど、インテリアのクオリティは高く、おとなっぽい雰囲気。

インテリアは、かなりクオリティが高い。アルカンターラやレザーを貼ったメータークラスターなど、おとなっぽい雰囲気はシニア層に好評なのも納得できる。オシャレな色使いのレザー製運転席は電動アジャストでヒーター&ベンチレーション付き。電動パワーゲートも備わるなど装備レベルは高い。

新たに搭載されたe-SKYACTIV G 2.5は、2.5Lのガソリンエンジンをモーターでアシストするマイルドハイブリッドに6速ATを組み合わせる。今回は夏場の試乗ゆえ発進時からエアコンが強めに作動しているので、モーターのアシストは分かりにくい。それでも、以前に乗った2Lモデルよりは余裕のパワーで、走りっぷりは上質になった。アクセルペダルを少し強めに踏み込むと、けっこういいサウンドを奏でるのはマツダのエンジンらしい。

リアシートの居住性も悪くないし、ラゲッジルーム容量もこのクラスとしては十分なもの。シティユースが中心だが、やっぱりSUVが欲しい。でも最近のミッドサイズSUVはかなり大きくなっているし、かといってコンパクトSUVではリアシートやラゲッジルームの広さがもの足りない。そんなユーザーには、CX-30は格好のモデルかもしれない。FFか4WDかは、居住地や使い方などで検討するといいだろう。

画像: 2.5Lのマイルドハイブリッドを搭載して、CX-30は余裕のパワーで走りっぷりは上質なものになった。

2.5Lのマイルドハイブリッドを搭載して、CX-30は余裕のパワーで走りっぷりは上質なものになった。

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