「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は2012年、BMW 1シリーズに追加設定された「M135i」だ。

直6ターボエンジンとFRレイアウトによる最良のフットワーク

とはいえ、このM135i、けっして手に余るようなじゃじゃ馬ではない。このクラスとしては希有なFRレイアウトであり、しかも3Lの直6ターボエンジンを搭載しながら、前後重量配分は約50:50を達成。たしかになりは小さいけれど、これだけのパワーとトルクを正面から受け止める、高いシャシ性能がしっかり備わっている。たとえばリアタイヤがねっとりと路面を捉えることで安心感が大きいし、乗り心地も抜群にしなやかだ。コーナリングが楽しい! 欧州からは冒頭で紹介した過激なホットハッチが続々と日本デビューを果たしているが、その中でもこのM135iのフットワークは最良と言えるだろう。

そしてもちろんエンジンは、BMWの技術の粋を集めて燃費と出力の両立、つまりエネルギー効率の良さを追及している。採用されている主なテクノロジーを挙げていくと、バルブ機構はポンピングロスを減らすバルブトロニックで、もちろんガソリン直噴でしかも最新のスプレーガイド式。吸排気の両方に可変バルブ機構を持たせたダブルVANOSや、充電制御、アイドリングストップ、そしてバリアブルアシストの電動パワーステアリングといった具合だ。

画像: いまやこのクラスでは貴重となったFRレイアウト。しかも直6だから、エンジンルームはけっこうギッシリ。

いまやこのクラスでは貴重となったFRレイアウト。しかも直6だから、エンジンルームはけっこうギッシリ。

それらのテクノロジーにより、JC08モード燃費は12.6km/Lを達成しているのは、このハイパワーを考えれば立派と言えるだろう。

しかも、このエンジンフィールは本当にスムーズ。高回転まで超絶に気持ち良く回ってくれる。これに歯切れが良く、電光石火のパドルシフトを行う8速スポーツATを組み合わせている。車両価格は税込み549万円と、輸入車とはいえCセグメントのハッチバックモデルとしては「いいお値段」だが、それだけの価値がある。これこそ、希代のホットハッチと言ってもいいだろう。

画像: 電動パワーステアリングは、ハンドル操作に対する前輪の切れ角やアシスト量を最適に制御してくれる。

電動パワーステアリングは、ハンドル操作に対する前輪の切れ角やアシスト量を最適に制御してくれる。

BMW M135i 主要諸元

●全長×全幅×全高:4340×1765×1430mm
●ホイールベース:2690mm
●車両重量:1540kg
●エンジン:直6 DOHCターボ
●総排気量:2979cc
●最高出力:235kW(320ps)/5800rpm
●最大トルク:450Nm(45.9kgm)/1300-4500rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:FR
●燃料・タンク容量:プレミアム・52L
●JC08モード燃費:12.6km/L
●タイヤサイズ:前225/40ZR18、後245/35ZR18
●当時の車両価格(税込):549万円

This article is a sponsored article by
''.