ロードスターRF(リトラクタブル ファストバック)とソフトトップモデルを乗り比べ、ハードトップモデルの魅力を探ってみた。
画像: ロードスター RF RS

ロードスター RF RS

画像: ロードスター Sスペシャルパッケージ

ロードスター Sスペシャルパッケージ

RFは2Lのビッグトルクでルーフの重量増を解消

ロードスターには、初代NAデビュー当時から乗り込んできた。軽快なハンドリングが持ち味だったNAからNB、そしてNCへと排気量の拡大と同時にボディもサイズアップされ、本格スポーツカーに進化した反面、ロードスターならではの軽快さがスポイルされていったことも事実だ。

画像1: RFは2Lのビッグトルクでルーフの重量増を解消

そして現行のND型は、原点回帰のダウンサイジングを断行して登場した。1.5Lエンジンと1トン前後のボディはかつてのヒラヒラ感を再現するとともに、技術的進化によってボディ剛性はアップ。軽快さと幅の広い乗り味を生みだした。ND型ロードスターは、まさに手足のように操れるスポーツモデルとして再び存在感を新たにした。

画像2: RFは2Lのビッグトルクでルーフの重量増を解消

そのラインアップに加わったのが電動ハードトップ(以下HT)仕様のRF(リトラクタブル ファストバックの略)だ。従来の取り外し式HTやソフトトップとは異なり、指一本でオープンエアが楽しめるのがポイントだ。リアピラーは残るもののルーフとリアウインドー部分が分離され、ソフトトップ収納スペースにすっぽりと収まりボディと一体化する。SF映画に登場するクルマのような芸の細かい仕掛けだ。

画像3: RFは2Lのビッグトルクでルーフの重量増を解消

後方ピラーが視界に入ってくることは少ないし、後頭部付近から抜けていくオープンエア感覚はフルオープンと大差ない。むしろルーフが一部残されていることで風が上部をスムーズに流れていくから、こちらのほうが快適なほど。

画像4: RFは2Lのビッグトルクでルーフの重量増を解消

エンジンも輸出仕様と同様の2Lが搭載される。パワーは27psアップし158ps、トルクは3割増しといった感じで200Nmを発生する。HT化に伴う重量増はSスペシャルパッケージ比で90㎏だから、2L化の余力は十分。4-5速といった高いギアでも2000rpmを超えていれば加速体制に入り、そのまま右肩上がりで速度を伸ばしていける。

高剛性なRFは上質でしなやかな走りが持ち味

現行モデルのシャシは2Lエンジンのパワーや、HT化による重量増も許容できるほど基本性能が高い。加えてRFはサスをさらに進化させ、ボディ剛性のバランスや足もとの追従性を一層高めたことで、しなやかで上質な乗り味を身に付けた。

画像: トップの開閉はコンソールのスイッチ操作だけで完結。滑らかな動きで開閉時間は約13秒と世界最速レベルを実現した。

トップの開閉はコンソールのスイッチ操作だけで完結。滑らかな動きで開閉時間は約13秒と世界最速レベルを実現した。

もちろんHT効果も大きい。ルーフ部分や室内前後まわり、リアタイヤ周辺の遮音素材を改めるなどして、クローズド時はクーペモデルのような静かな室内空間を生み出している。

画像1: 高剛性なRFは上質でしなやかな走りが持ち味

走りに関してもボディのしっかり感が実感できて、ステアフ高剛性なRFは上質でしなやかな走りが持味ィールも初期から素直に立ち上がっていくし、リアに落ち着きもある。ソフトトップモデルではこのあたりのフィールはよく言えばキレがあって、軽快さを直球勝負で演出している感じ。そのためソフトトップは一見粗削りに感じるものの、直感的にコントロールでき、一体感ある走りが楽しめる。

エンジンフィールも素直な吹け上がりを持つRFに対して、1.5Lならではの軽快さが持ち味で、シャシ同様キャラは明らかに異なっている。

それでも行きつく先はやはり手のひらサイズの扱いやすさで、どちらも限界付近のコントロール性に尖った感じはない。そこにたどり着くまでのフィールをじっくり楽しむ大人の味がRFなら、幅広いピークを刺激的に楽しめるのがソフトトップということになりそうだ。

RFがデビューしてソフトトップの魅力を再確認すると同時に、ND型の基本性能の高さと開発陣の勢いを感じることができた。これからもロードスターからは目が離せない。
文:瀬在仁志 写真:井上雅行

画像: ロードスターRFのインテリア。MAZDA CONNECTは全車標準装備となる。ナビはオプションのナビ用SDカードPLUSで機能させる。

ロードスターRFのインテリア。MAZDA CONNECTは全車標準装備となる。ナビはオプションのナビ用SDカードPLUSで機能させる。

画像: ヒーター付きレカロ社製シートはRS専用装備。RS専用ビルシュタイン社製ダンパーの動きを直接尻で感じ取れる重要なアイテムのひとつだ。

ヒーター付きレカロ社製シートはRS専用装備。RS専用ビルシュタイン社製ダンパーの動きを直接尻で感じ取れる重要なアイテムのひとつだ。

画像: RSはガンメタの17×7Jアルミと205/45R17タイヤが標準。RS専用オプションでブラックメタのBBS社製鍛造アルミホイールも選択できる。

RSはガンメタの17×7Jアルミと205/45R17タイヤが標準。RS専用オプションでブラックメタのBBS社製鍛造アルミホイールも選択できる。

画像2: 高剛性なRFは上質でしなやかな走りが持ち味
画像3: 高剛性なRFは上質でしなやかな走りが持ち味

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