911やi8、RS3などなど豪華な顔ぶれと頂点を競った
「International Engine of the Year」は、英国の出版社「UKPI Media&Events」社が主催するエンジンに特化したアウォードで、1999年からスタートした。本誌でおなじみの河村康彦氏など日本人も含め、世界30数カ国から80人を超えるジャーナリストが審査に参加している。
ちなみに2013年から2015年まではフォードのエコブーストが3年連続でイヤーエンジンに輝いていることでもわかるとおり、必ずしもパワーが凄いとかプレミアム性に富んでいるといった基準で、選ばれるワケではない。裏返せばさまざまな要素を含めて、フォラーリエンジンの総合力の高さが評価された、ということ。2年連続受賞には、確かに大きな価値があるのだ。
このアウォードを創設したトニー・ロビンソン氏は、いわゆるエコでも実用でもないスーパーカー用ハイパフォーマンスエンジンが、2年連続で総合トップを受賞したことに対し、こんな賛辞を贈っている。「フェラーリV8は驚異的なパワーデリバリー、精密さ、ドライバビリティ、そして最高のサウンドを備えています。遠からず、このエンジンは傑作として永久に記憶されることでしょう。私は、すでにそう思っています」
70年目のV12エンジンも、カテゴリー賞を獲得
2017年のトップを争ったのは、得票数上から2位がポルシェ911の水平対向6気筒ターボ、3位がBMW i8の3気筒ハイブリッド、さらにアウディRS3の2.5L 5気筒ターボなどが続く。9位には同じくフェラーリの、F12などに搭載されている6.3L V12エンジンがランクインしている。
このV12ユニットもまた、アウォードの常連だ。「4L超」のカテゴリー賞を、やはり2年連続で受賞している。フェラーリは公式リリースの中で「1947 年、Cavallino Rampante(跳ね馬)の輝かしい歴史は、V12エンジンによって始まりました。それだけに70年目を迎えた今年、改めてV12エンジンが重要な賞を受賞したことは、大きな意義があります」と、また格別な喜びの気持ちを表現している。