自動車の歴史を振り返る企画「今日は何の日?」。6月23日は、FFライトウエイトスポーツモデルとして一世を風靡した、バラードスポーツCR-Xの発表日。では35年前にタイムスリップ。
バラードスポーツCR-Xってどんなクルマ?
バラードスポーツCR-Xは、ホンダのFFライトウエイトスポーツモデル。発売は1983年7月1日。
ホンダの「MM思想」(マン・マキシマム、メカ・ミニマム)をもとに開発。人のいる居住空間/ユーティリティは大きく、メカニズム部分は小型、高性能に、というコンセプト/手法で、この当時は新しかった「FFライトウエイトスポーツ」というジャンルを切り開いた。
登場当時の搭載エンジンは、80ps/11.3kgmを発生する1.3Lと、110ps/13.8kgmを発生する1.5L の2種類。これらはボア径74mmのなかに吸気バルブ×2、排気バルブ×1の1気筒あたり3バルブの設計。1.5Lエンジンは、4-2-1-2のデュアルエキゾーストの採用などもあり、当時、EFIの同排気量エンジンとしては国内最高の出力を誇っていた。
車両重量は、1.3Lモデルで760kg、1.5Lモデルでも800kg【5速MT/ノーマルルーフ(1.5Lはルーフベンチレーション仕様)】と超軽量。これもあり、1.3Lモデルはパワーウエイトレシオ9.50kg/ps、0→400m加速18.2秒(2人乗車時)、10モード燃費20.0km/L、1.5Lモデルはパワーウエイトレシオ7.27kg/ps、0→400m加速16.2秒(2人乗車時)、10モード燃費15.0km/L というスペックを誇った。(すべて5速MTモデル)
北米などでは「CIVIC CRX」の車名で発売。その北米仕様では「CIVIC CRX HF」という低燃費仕様も存在した。ちなみに1985年9月にマイナーチェンジを行ったが、この際セミリトラクタブルヘッドライトから、北米仕様などと同じ固定式ヘッドライトに変更されている。
1987年には2代目にフルモデルチェンジ。このモデルは初代の「バラードスポーツ」名がなくなり、「CR-X」となる。1992年には3代目になり、こちらは「CR-Xデルソル」という名になったが、従来のコンセプトとは異なり、電動オープンルーフを特徴としたスペシャリティクーペとなった。
CR-Xという車名はこの3代目で終了となったが、2010年にハイブリッドコンパクトスポーツ「CR-Z」が登場、そのコンセプトは受け継がれている。
車両価格(当時・東京)
1.3 ノーマルルーフ 99万3000円
1.3 サンルーフ 107万3000円
1.5i ルーフベンチレーション 127万円
1.5i サンルーフ 138万円
※オートマチックは1.3のサンルーフ仕様車にロックアップ機能付きホンダマチックを4万円高で用意。
※1.5iはサンルーフ仕様車にロックアップ付きホンダマチック3速フルオートを5万円高で用意。
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